
1996年5月31日、国際サッカー協会(FIFA)の理事会で2002年ワールドカップの日本・韓国共同開催が決定した。
ワールドカップの茨城県への招致に関しては、いち早く県立カシマサッカースタジアムでの開催に向けて県民上げての運動が高まっていた。
日韓共同開催が決定した現在、そのカシマサッカースタジアムの具体的改修計画が大きな注目を浴びている。
茨城県サッカー協会や地元鹿島市から、「現スタジアムを改修するのではなく、新しいサッカー場を建設した方が良いのではないか」との要望や意見が寄せられた。
県は、カシマサッカースタジアム整備検討委員会を設置し、改修か新築か、その具体的な整備計画を検討することになった。
このページは、県立カシマサッカースタジアムの改修計画の概要に関してご紹介する。
カシマサッカースタジアム整備検討委員会
スタジアム改修計画案の概要
「地域の振興と交流の拠点」としての整備
カシマサッカースタジアムは、21世紀最初のワールドカップを開催することにより、なお一層の地域振興と、茨城県民の誇りとなるような施設として整備し、スポーツ・文化の交流拠点として活用する。
参加型フェスティバル空間の創造
本県のブロサッカー(Jリーグ)チームである「鹿島アントラーズ」の活動の本拠地。
本県におけるサッカーの振興を図っていくための拠点。
誰もが楽しめる賑わいの場・祭典の場(フェスティバル空間)。
地域スポーツ文化の創造
ト伝の郷(ぼくでんのさと)運動公園(多目的グランド、スポーツセンター)との一体的利用によるス ポーツ振興。
スタジアムの多目的利用による「スポーツをとおした地域コミュニティの形成」の実現=新しいスポーツ文化の創造。
「快適にスポーツを楽しめる施設」
スタジアムでは、選手はもとより、観客、報道関係者、大会関係者が快適にサッカーを楽しめる施設とするため、次の点に配慮する。
人に優しく快適なサッカースタジアム
選手のために、フィールドはオールシーズン使用可能な天然芝を育成した本格的なセルシステム(自動給排水装置)を採用。
観客のために、約4万人収容の椅子固定式スタンド採用。
観客のために、全観客席の3分の2を屋根で覆う。
観客のために、臨場感を高めるための2層式観客席。
観客のために、ハンディキャッフのある人への配慮(各スタンドへのスロープ、エレベーター等の設置)
観客のために、大型映像装置の導入(選手紹介、リプレー、試合後の交通情報等)
報道関係者、大会関係者をサポートする設備
報道関係者のために、充分な作業スペースと高度情報通信システムの採用。
大会関係者のために、会議室等の設置による利用の便宜を図る。
大会関係者のために、貴賓室、VIP控室の確保。
安全でわかりやすいスタジアム
スタジアム内の観客、選手、VIP、報道関係者等の動線分雛とサインシステム(記号等を用いた誘導システム)の活用。
避難経路の確保。
スタジアム建設基本計画の概要
面積
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施設規模
ワールドカップの条件 | 計画規模 | 現状規模 | |
収容人数 | 40,000人 | 43,340人 |
15,000人 |
フィールド | 天然芝105m×68m以上 | 変更なし | 105m×68m |
照明 | 1500ルクス以上 | 変更なし | 1500ルクス |
屋根 | 観客席の2/3 | 29,000人 | 15,000人 |
特別必要条件
レポーター席総数 | 600席 |
TV・ラジオ実況席数 | 140席 |
スタンド内カメラマン席 | 100席 |
テレビインタビュ-用スタジオ | 50㎡ |
ラジオインタビュ-用スタジオ | 30㎡ |
プレスセンター | 2,000㎡ |
VIP席 | 500席以上 |
その他 | ドーピング室 |
施設の特徴
完全独立シート | 快適に観戦できる4万人収容の観客席 |
二層式スタンド | 観客をフィールドに近づけ臨場感を高める |
車椅子スロープ | 身体障害者にも安全で利用しやすい施設 |
フィールド | オールシーズン使用可能なセルシステムの天然芝 |
プレスゾーン | 報道関係者がスムースに仕事ができる広い作業スぺース |
サインシステム | 観客、選手、VIP、報道関係者等の導線を明確にし混乱防止する |
改修費用の概算
建設費 | 162億 円 |
設備費 | 36億20百万円 |
撤去改修費 | 11億80百万円 |
大型映像費 | 10億 円 |
外溝費 | 10億 円 |
Jリーグ費 | 8億 円 |
W杯対応費 | 10億 円 |
合 計 | 248億 円 |
スタジアム関連施設計画
駐車場
現況5,700台(収容人員15,000人)
W杯12,000台(収容人員40,000人)
練習場
鹿島アントラースFC球団グランド
鹿島ハイツグランド
住友金属工業鹿島製鉄所総合グランド
宿泊施設計画
鹿島セントラルホテル新館建設(神栖町)
このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。 |