Skip to content
ひたみち日記

ひたみち日記

井手よしひろが茨城県日立市からローカルな情報を発信中

Primary Menu
  •  ホーム
  • ご挨拶
  • プロフィール
  • 投稿一覧
  • facebook
  • X.com
  • youtube
  • 地創研
  • ご感想・ご意見
動画配信
  • 常総水害
  • 能登半島地震
  • 防災
  • 防災・家バンク

常総水害と能登地震の教訓を未来へ――新座市議会防災研修会

管理者 2026年2月2日
260202niiza02

本日、2026年2月2日、新座市議会にて開催された防災研修会に、講師として登壇させていただきました。今回は、国立研究開発法人防災科学技術研究所の客員研究員である増田和順さんとご一緒に、「常総水害・能登半島地震 大規模災害の教訓をどう活かすか」というテーマでお話をさせていただきました。島田久仁代議長や並木傑市長をはじめ、市議会議員の皆様、そして市の防災を担う職員の皆様が熱心に耳を傾けてくださり、私自身にとっても大変学びの多い、意義深い時間となりました。

今回の研修を通して、改めて強く感じたのは、「災害の記憶をいかに自分ごととして受け止められるか」が、防災力を高めるうえで極めて重要であるということです。かつて茨城県を襲った常総水害では、堤防の決壊により市の約3分の1が浸水するという、想像を絶する被害が発生しました。その経験から私たちは、「いつ、どこへ、どのように避難するのか」を時系列で整理する「マイ・タイムライン」の重要性を痛感しました。これは単なる書類づくりではなく、家族構成や健康状態、介護の有無などに応じて、常に見直し続ける“生きた計画”であることが大切です。

新座市においても、避難行動に支援を必要とする方は7,000人を超えています。名簿を整備するだけでは十分とは言えません。地域の中で、「誰が、誰を、どのように支えるのか」を日頃から話し合い、顔の見える関係を築いておくことこそが、いざという時に命を守る力になります。共助の輪を平時から育てていくことが、最大の防災対策であると、改めて実感しました。

また、避難所の環境整備についても重要なテーマとして共有しました。避難所は、単に雨風をしのぐ場所ではなく、被災された方々の健康と尊厳を守る生活の場でなければなりません。その基本となるのが、「TKB」、すなわちトイレ・キッチン・ベッドの充実です。国際的なスフィア基準では、居住空間の確保や、女性の負担を軽減するためのトイレ配置など、具体的な目安が示されています。近年では、平時はイベントなどで活用し、災害時にはすぐに現場に駆けつける「トイレカー」や「トイレトレーラー」など、フェーズフリーの設備も注目されています。こうした取り組みは、新座市の安心感をさらに高める大きな力になるはずです。

研修では、増田さんから、自治体防災における意外な落とし穴についてもご指摘いただきました。例えば、防災行政無線は長年頼りにされてきましたが、近年の高気密住宅では雨音などにかき消され、聞こえにくいケースが増えています。また、東日本大震災で大きな効果を上げた「黄色い旗」運動についてもお話がありました。玄関先に旗を掲げることで安否を確認できるこの仕組みが、能登半島地震では十分に活かされず、孤立死を防げなかった現実があります。制度や仕組みがあっても、それが地域に根づいていなければ、命を守る力にはなりません。

さらに、担当者の異動などにより、過去の教訓が書類の中に埋もれてしまう危険性についても、強く意識する必要があります。形式的な引き継ぎだけではなく、石碑や語り部、研修会などを通じて、記憶を地域全体で共有し続けることが重要です。防災とは、一度整えれば終わりではなく、世代を超えて受け継いでいく営みなのだと、改めて感じました。

仮設住宅のあり方についても、近年は大きく進化しています。従来のプレハブ型に加え、工場で生産して運搬・設置する「ムービングハウス」は、断熱性や防音性に優れ、設置までのスピードも非常に速いのが特徴です。災害発生後の半年間をどのように過ごせるかが、その後の復興や生活再建を大きく左右します。住環境の質を高めることは、被災者の心身の回復を支える重要な要素なのです。

研修の最後に、私の好きな言葉を皆様にお伝えしました。「嵐を止めることはできないけれど、帆の操り方を学ぶことはできる」という言葉です。自然災害という大きな力を完全に防ぐことはできません。しかし、過去の教訓を羅針盤として備えを重ねることで、被害を最小限に抑えることは可能です。新座市の皆様が、これからも安全に、そして安心して暮らし続けられるよう、共に学び、考え続けていければと願っています。

改めまして、本日ご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。今後、「マイ・タイムライン」の具体的な作り方や、最新の防災設備について詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にお声がけください。今回の講演内容をさらに具体化し、新座市の地域特性に合わせた「個別避難計画ワークショップ」として展開していくことも可能です。次の一歩に向けて、引き続きお手伝いできれば幸いです。

印刷する 🖨
閲覧数 28

Continue Reading

Previous: 「私が総理でいいですか?」の問いに払う代償。850億円の選挙が奪う私たちの未来

Related Stories

260117yosann_image
  • 国政情報
  • 日々の話題
  • 防災

阪神淡路大震災から31年/事後の復旧よりも、命をすくう『事前防災』への投資を

管理者 2026年1月17日
260117image
  • 日々の話題
  • 防災

1月17日。記憶をつなぎ、決意を新たにする日

管理者 2026年1月17日
260115kyoutei_chikuseishi08-1
  • 地方創生
  • 防災
  • 防災・家バンク

筑西市とムービングハウス協会、防災協定締結/茨城県内で21番目

管理者 2026年1月15日



井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
https://y-ide.com
master@y-ide.com

2026年2月
月 火 水 木 金 土 日
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  
« 1月    

最近の投稿

  • 常総水害と能登地震の教訓を未来へ――新座市議会防災研修会
  • 「私が総理でいいですか?」の問いに払う代償。850億円の選挙が奪う私たちの未来
  • 政治の信頼を揺るがす「錬金術」:高市首相の資金管理団体に浮上した付け替え疑惑
  • 「弱者を生まない社会」の財源論ー減税とベーシックサービスの狭間で
  • 衆院選公示、岡本共同政調会長が「食品の消費税ゼロ」「首相の解散権の制限」を訴える

アーカイブ

カテゴリー

  • 知事定例記者会見(令和8年1月30日)
    2026年1月30日
  • 野鳥における高病原性鳥インフルエンザについて
    2026年1月27日
  • 茨城県の取組「ここがすごい!」(第2次茨城県総合計画~主要指標等実績一覧~)
    2026年1月27日
  • いばらきパートナーシップ宣誓制度を実施しています
    2026年1月15日
  • 救急搬送における選定療養費の徴収開始について
    2026年1月5日
  • 【電子版】激闘する候補を応援
  • 【電子版】若者と平和つくる
  • 党幹部の最近の訴えから
  • 【電子版】中道、衆院選に挑む小選挙区候補
  • 【電子版】中道、衆院選に挑む比例区候補(公明から参加)
このホームページ(Blog)へのリンクは自由に行ってください。
文章の引用等も自由です。
ただし、リンクや引用等によって生じた不利益に対して、管理者はその責任を負いかねますので、ご容赦ください。
Copyright © All rights reserved. | MoreNews by AF themes.