
1996年5月31日、国際サッカー協会(FIFA)の理事会で2002年ワールドカップの日本・韓国共同開催が決定した。
ワールドカップの茨城県への招致に関しては、いち早く県立カシマサッカースタジアムでの開催に向けて県民上げての運動が高まっていた。
日韓共同開催が決定した現在、そのカシマサッカースタジアムの具体的改修計画が大きな注目を浴びている。
茨城県サッカー協会や地元鹿島市から、「現スタジアムを改修するのではなく、新しいサッカー場を建設した方が良いのではないか」との要望や意見が寄せられた。
県は、カシマサッカースタジアム整備検討委員会を設置し、改修か新築か、その具体的な整備計画を検討することになった。
このページでは、ワールドカップの招致が、鹿島地域の地域振興への果たす役割を確認していきたい。
カシマサッカースタジアム整備検討委員会
スポーツ(サッカー)を核とした地域振興の効果
Jリーグ「鹿島アントラーズ」の発足を契機とした鹿島地域の変化を実績として踏まえながら、スポーツ(サッカー)が地域振興に及ほす効果を整理すると以下のとおり。
Jリーグ「鹿島アントラーズ」の発足とその後の鹿島地域
(1)経過
平成3年2月、県と地元の支援により鹿島アントラーズのJリーグ参加決定。
平成5年4月、鹿嶋市「ト伝の郷運動公園」敷地に「県立カシマサッカースタジアム」を建設。(H3,12~H5,4)。全国初の県立サッカー専用施設。
平成5年5月Jリーグスタート
平成5年前節鹿島アントラース優勝
(2)Jリーグの鹿島地域への波及効果
鹿島地域の知名度のアップと新たな地域イメージの形成
全国への鹿島地域の宣伝効果
鹿島=アントラーズ=サッカ一のまち
まち全体の活性化
アントラーズ関連商品の誕生
地域住民全体によるサポート体制(私設応援団「インファイト」結成)
スボーツボランティアの誕生
地域に芽生えたサッカー熱
新しいサッカー大会の開催(波崎サッカートーナメントなど)
職場対抗サッカー大会等の開催
全国規模のサッカー大会の開催
Jリーグ試合観戦の盛況
新しい観光地の誕生(鹿島神宮-スタジアム-アントラーズクラブハウス)
地域住民の一体感と郷土意識の高まり
新旧民の連帯感と郷土への誇り、愛着の機運の高まり
地域の国際交流活動の芽生え
外国人選手との交流、地域定住の外国人との交流
都市基盤の整備促進
国道51号、124号バイパス化の進捗
鹿島サッカースタジアム駅の設置
スポーツ(サッカー)が地域振興に及ほす効果
(1)社会的効果
①地域コミュニティ形成効果
・地域住民の連携、住民・企業・行政の連携、住民間の連帯感の高まりなど
②地域アイデンティティ形成効果(地域個性形成)
・住民の地域への帰属意識の高まり=郷土への誇り、愛着
・スポーツの地域におけるシンボル化
・地域からの情報発信による知名度・イメージの高まり
③他地域との交流促進効果
・国内外の地域との人的交流促進
④人的育成効果
・スポーツ競技者、スポーツ指導者、ボランティア、地域活動のりーダーなどの
・人材育成
⑤都市基盤の充実効果
・スポーツ施設及び周辺関連として、公園、アクセス道路・交通機関、街並み景観などの整備促進
⑥スポーツ活動の活性化
・青少年の健全育成
(2)経済的効果
①都市的インフラ整備効果
・スポーツ施設、交通体系など
②観光消費型産業の振興効果
・入り込み客数の増加などによる観光消費や宿泊
地域住民のスポーツ(サッカー)に対するかかわり方とその効果
かかわり方を3分類して、それぞれの効果を明らかにする。
①スポーツ(サッカー)を「実践する」
・個人の余暇時間の充実、健康増進
・参加することによる人的交流、連帯意識の形成
・青少年の健全育成
・スポーツ人口の拡大
②スポーツ(サッカー)を「みる」
・競技チームの活躍による地域情報発信と地域イメージの向上
・競技チームの応援による住民の連帯意識、人的ネットワークの形成(応援団、スポーツボランティア)、郷土意識の高まり、愛着
・関連消費産業への波及(関連グッツ販売、飲食など)
・交通体系等のインフラ整備
・国内外との地域間交流
③スポーツ(サッカー)を「支援する」
・住民・企業・行政一体の地域おこし
・競技参加者と支援する者との人的交流
・ボランティア活動などをとおしての住民参加及び人材育成
このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。 |