東日本大震災では、県が管理する緊急輸送道路55箇所が交通止めになり、開通まで長期間を要した路線もありました。また、旧鹿行大橋は落橋し、貴重な人命が失われました。
県では、大震災などのら得られた貴重な教訓を活かし、災害に強いみちづくりを実現するために「復興みちづくりアクションプラン」を策定しました。
このアクションプランは、緊急輸送道路ネットワークのさらなる強化を路線ごとに示し、短期、中期、長期と3期に分け、約10年間で総延長約2280㎞の緊急輸送道路ネットワークを強化することにしています。
そのうち短期は2015年度までに設定。来年度までの本復旧を終えた後、橋梁の耐震化や法面補強を短期間で進めます。
地震想定は震度6強に設定しました。
緊急輸送道路ネットワークは、まず県内主要都市の救援支援に必要な高速道路や直轄国道全線などの延長約1120㎞を24時間以内に機能確保できるように強化します。続いて48時間以内に市町村や最寄りの災害拠点病院などへのアクセス道約450㎞を確保。72時間以内には物資輸送活動に必要な路線約370㎞、そして1週間以内に残る340㎞の機能確保を図ります。
計画期間は、おおむね10年間で、このアクションプランによって緊急輸送道路ネットワークの強化を図ります。短期、中期、長期に分け、短期では2015年度までを設定。うち緊急対策期間を2013年度としました。中期は2020年度までに設定しています。
短期では、まず来年度までに本復旧を終えた後、2015年度までに24、48時間ネットワークにおけるすべての橋梁危険箇所の耐震化を完了させるほか、すべての法面崩落の危険箇所で補強対策を完了させます。また阻害箇所や代替路となりうる路線の整備を推進します。
中期では72時間、1週間ネットワークの全橋梁危険箇所の耐震化を完了させ、阻害箇所や代替路の整備も進めます。その後、長期で緊急輸送道路の機能強化を継続させることにしています。
9月30日、井手よしひろ県議は、県高萩工事事務所より管轄内の「復興みちづくりアクションプラン」の具体的計画についてヒアリングしました。
重要度 | 路線名 | 内容 | 短 期 (~2015) |
中 期 (~2020) |
交通危険箇所(橋梁対策) | ||||
24時間 | 国道245号久慈大橋 | 耐震補強 | 完成 | |
24時間 | 国号293号落見橋 | 耐震補強 | 完成 | |
交通危険箇所(法面対策) | ||||
1週間 | 県道日立いわき線日立市小木津 | 法面崩落対策 | 完成 | |
津波対策 | ||||
県道日立笠間線 (日立山側道路) |
代替路 | 完成 | ||
県道鮎川停車場線 | 代替道路 | 部分完成 (常磐線アンダーパス) |
||
県道十王北通り線 | 代替道路 | 部分完成 | 完成 |