

ピット内の状況
廃棄物屋外ピットは、地面から掘り下げる構造で、No1、No2の二つのピットがある。
No1は、東西17.1メートル、南北7.5メートル、深さ約3.2メートルで、2つの区域(A槽、B槽)に分かれている。
No2ピットは、東西約19.7メートル、南北12.4メートル、深さ約4メートルで、内部は3つの区域(C槽、D槽、E槽)に分かれている。
床と側壁と天井をコンクリート(厚さ約20センチ)で固め、ドラム缶約2000本を3段に積み上げている。
1967年から70年ごろに完成した。動燃の前身である原子燃料公社が、ウラン精錬などで出た廃棄物をここに貯蔵していた。
貯蔵ピットには、深さ約20センチの排水用の溝が設けられていたが排水溝よりも数センチ上まで浸水していた。1982年には科学技術庁が検査し、水を抜き出すよう指示。動燃は天井と側壁の防水工事をした。ところが、側壁の工事をした95年3月ごろから、これまで以上の大量の浸水が起きるようになり、最高で2.5メートルの水がたまり、現在も1.3メートルの水がたまっている。
経 緯
(1)建設及び使用開始時期
・No1ビット 建 設:昭和42年4月~12月
(搬入開始:昭和42年8月)
・No2ビット 建 設:昭和44年6月~昭和45年3月
(搬入開始:昭和44年8月)
(2)昭和45年7月17日:使用変更許可を取得
ウラン製錬業務の終結に伴い、製錬事業規則の適用をはずれ、核燃料使用施設として使用変更許可を申請、取得した。
(3)昭和57年4月15日:科学技術庁保安規定遵守状況調査
検査官が内部を目視確認し、「ビット内の水の除去と廃棄物の異常の有無を定期的に確認すること」との口頭による指導を受けた。
(4)平成4年4月:ビット上面全面の防水塗装工事
雨水の浸透防止のため、ピット上面全面に防水塗装工事(ウレタン系樹脂を使用)を実施した。
(5)平成5年10月~平成7年3月:ピット外壁の防水工事等
①平成5年10月 事前調査
貯蔵物の状態、表面汚染密度、表面線量当量率、空間線量当量率、内壁の表面汚染密度、滞留水の測定
分析を実施。結果として、
貯蔵物の形態としては、一部のドラム缶に腐食がみられた.
天井敷設時に支柱として使用した木材やコンクリート片等の廃材が存在
貯蔵物(容器)及びピット内壁面(4ヵ所)の表面汚染密度は検出限界以下
貯蔵物(容器)の表面線量当量率の範囲は0.5以下から4マイクロシーベルト/時
滞留水の分析測定結果(放射能レベル)
全α放射能0.01~1ベクレル/ml 全β放射線0.02~1ベクレル/ml
②平成6年10月 地質調査
ピット外壁の防水工事に資するため、ピット周辺の地質調査を実施した。
結果、地下水位はピット底面よりさらに約2m低く、ピット上部とはぼ同レベルの地表面から、約6m下にあることが判明した。なお、この際採取したコアボーリングについて、平成9年2月に放射青扮析を実施した。(図-4参照)
④平成7年3月 ピット外壁の防水工事
ピット外周に薬液を注入した。(シリカゾルと特殊ケイ酸ソーダの混合液)
(6)平成8年2月:ピット周辺法面の補強工事
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