総務省の情報通信政策研究所は7月2日、「ブログの実態に関する調査研究」の調査結果を公開しました。これによると、国内のブログは約1690万で、そのうち月に1度更新されているブログは約300万件程度と推計しています。記事の総数は13億5,000万件に達しています。
今回の調査では、ブログ開設者を対象としたアンケートも実施されました。この結果を持って、1カ月に1度以上の頻度でブログを更新している「更新継続率」、1カ月以内に削除される「削除率」を算出。1カ月に1回以上記事が更新されているアクティブブログは約300万で、全体の約2割弱程度に留まるとしました。
新規ブログの開設数については、国内でブログサービスが始まった2003年から急速に増加したものの、近年では毎月40~50万程度に留まっています。
スパム(迷惑)ブログを対象とした調査も実施。主要20ブログからアクティブブログを800ずつ、それ以外のブログ1100をランダムにサンプリングして調査を行いました。スパムブログの判断は「機械的に更新しているまたは他のブログを貼り付けることで更新していると見られる」「出来事や関心事の記述がなく、アフィリエイトや広告記事を大量に掲載している」「アダルト、出会い系の記事を掲載している」を基準にしました。この調査によると、国内ブログの12%がスパムブログに相当すると指摘されました。なお、スパムブログについてはブログサービスごと出現率に違いが見られました。具体的なブログサービス名は非公開とされました。
スパムブログの典型は、検索されやすい話題の語句などが、ただ無意味に並んでいるだけのものです。ブログやブログ上の広告をクリックさせる(アフェリエイトサービス)ことで、迷惑ブログの管理者に収入が入る仕組みとなっています。
その他、サイトを開いただけで代金を請求する「ワンクリック詐欺」のブログや、出会い系サイトに誘導する入り口となっているものもあります。スパムブログの内訳は、商品販売サイトへ誘導するタイプが最も多く全体の38%。成功報酬型のネット広告収入を目的にしたのは17%、アダルトサイトや出会い系サイトは7%という割合になっていました。
- 検索エンジンからのアクセスを増やすために、様々なキーワードを大量に埋め込んだ広告誘導のブログや、他のブログから掲載内容をコピーして作成されたブログな どの、いわゆる 「スパムブログ」の増加が指摘。
- 2008年1月現在のアクティブブログについて調査したところ、ブログ数では12%が スパムブログに該当。
- スパムブログの出現率については、ブログサイト間で大きな差がみられる。
- スパムブログの内容は、販売誘導が38.3%、アフィリエイト収入が17.1%、アダルト・出会い系サイトへの誘導が7.0%。