9月7日、茨城県はアスベストによる健康被害問題を受けて、県が実施した県有施設のアスベストを含む吹付け材の使用状況調査結果を公表しました。それによると、県有施設1430箇所のうち、1975年度以前に建設した31施設でアスベストを含む材料が使われていることが分かりました。
この調査は9月、施設管理者による設計図の確認と施設内での現場確認で、アスベストの吹き付けやアスベストを含んだ吹き付け個所がないかを確認したものです。
アスベストを含む吹付け材は、防音・防火・耐久性向上の目的で、機械室や電気室、倉庫などに使われているケースが多くありました。今回、使用が確認されたのは、友部養護学校など8校のほか、リハビリセンターの食堂や県民文化センターの倉庫、歴史館の貴賓室、常陸大宮土木事務所の会議室、取手警察署の相談室、取手競輪場のトイレ出入り口などです。
いずれも、確認された個所については立ち入り禁止にし、ビニールシートで飛散防止を図るとともに、予算措置が必要なため、来年度、除去工事を行う予定です。
このうち、アスベストの吹き付け個所がはがれていたり、出入りがあって立ち入り禁止にできない22施設については、17年度内に除去工事を行います。
職員に対する健康調査も今週中には終える方針で、当該個所への出入りの頻度や定期健康診断の胸部エックス線検査で異常がなかったかなどを聞き取り調査します。