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参政党と関連会社──「政党」と「私企業」の曖昧な境界線

管理者 2025年7月12日
250709資金還流

2022年11月、参政党は自ら100%出資する形で、株式会社エドワークス(法人番号:4010001188912)を設立しました。代表には雑賀日出夫氏が就任し、同社は「現代版ビジネス寺子屋」と名付けられたオンラインサロンの運営を主な事業としています。このサロンはDMM社のプラットフォームを利用しており、月額1,000円で、党代表の神谷宗幣氏を含む講師陣によるZoomセミナーや交流イベントなどに参加できる仕組みです。

エドワークス設立以降、参政党はこの子会社に対して多額の講演料を支出してきました。具体的には、令和4年12月28日の467万円を皮切りに、令和5年(2023年)には4,745万円を計上。わずか2年間で6,377万円にものぼる講演料と出資金が、党から子会社へと流れているのです。

このような資金の流れの中心に位置しているのが、他ならぬ神谷宗幣氏です。神谷氏は参政党の代表であると同時に、エドワークスが提供する講演コンテンツの主要講師でもあり、「政治」と「ビジネス」の両面において極めて大きな影響力を持つ人物です。

しかし注目すべきは、こうした構造が今回に限ったものではないという点です。

神谷氏はすでに2013年にイシキカイカク株式会社(法人番号:4120901032340)を設立し、政治や歴史をテーマにした講演活動やインターネット番組配信を展開してきた経歴があります。そして、参政党の2020年度の政治資金収支報告書には、このイシキカイカクに対して、「会場借り上げ料」や「WEBサイト管理委託料」などの名目で、合計524万9,920円が支出されていることが記載されています。つまり、党の資金が党幹部の運営する私企業へと還流する構造は、エドワークス以前からすでに存在していたのです。令和4年は、イシキカイカクに2,939万円の講師派遣料と会場費が支払われました。

エドワークスを巡る今回の構図は、この資金スキームをより大規模に、そして組織的に発展させたものと見ることができます。そしてこのような前例があるからこそ、今回の6,377万円の支出も「一時的な例外」ではなく、参政党の構造的な財務慣行として精査すべきではないか、という問題意識が生まれます。

本質的な問題は、政党が営利企業を所有し、そこに政治資金を投じているという構造そのものにあります。こうした仕組みは、しばしば「縁故資本主義(cronyism)」や「ペイ・トゥ・プレイ(pay-to-play)」と呼ばれ、大企業と政党、または政治家個人との間に不透明な利権構造を生む温床となってきました。たとえエドワークスが小規模な企業であっても、政治資金を原資にして営利活動を行うという本質は変わりません。

加えて、エドワークスは単なる事業会社にとどまらず、党の管理業務の一部までも担っているとされており、「商業」と「政治」の境界線が意図的に曖昧にされています。このような環境では、神谷宗幣氏のように、政党の代表であり、企業の主要コンテンツ提供者でもある人物が、党の成功と企業の利益という2つの異なる利害に引き裂かれることになります。これは典型的な「利益相反(コンフリクト・オブ・インタレスト)」の状態であり、党の意思決定が、本来あるべき政治的・公益的目的ではなく、私的な経済的利益に引きずられるリスクを強くはらんでいます。

そして、今回の最も核心的な問いは、エドワークスに流れた資金が、最終的に神谷宗幣氏個人の収入として「還流」しているのではないかという疑惑です。すなわち、「参政党 →(6,377万円)→ エドワークス →(?)→ 神谷氏」という資金の流れです。このうち、最後の矢印(→)を、私たちが客観的に確認する手段は、現行制度では極めて限られています。政治資金規正法では、政党の支出先として「株式会社エドワークス」と記載すれば要件を満たしてしまい、その先にいる“個人”については、あくまで企業側の会計情報に依存せざるを得ないからです。

しかし一方で、参政党は多くの有権者から寄付を受けて成り立っています。党所属の議員や党員自身も、党に対して献金を行っている立場であり、その資金がどのように使われているのかを知る権利があります。そして何より、参政党が「他の既存政党とは違う」「クリーンな政治を実現する」と訴えてきたことを考えれば、今回のような構造はその主張と著しく矛盾するものであり、早急な説明が求められます。

参政党は、政治団体としての透明性と公正性を確保し、寄付者や支持者の信頼に応える必要があります。今回の問題は、単なる会計処理の話ではなく、「公」と「私」の線引きを曖昧にする政治とカネの問題そのものです。だからこそ、今こそ党内外からの自浄作用が強く求められています。

#参政党
#エドワークス

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井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
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