シ社製エレベーター、県内でも閉じこめ
朝日新聞(asahi.com 2006/6/8)
東京都港区のマンションで高校生がエレベーターにはさまれて死亡する事故を起こしたシンドラーエレベータ社製のエレベーターが、日立市田尻町の県営住宅「田尻浜アパート」でも2005年7月、不具合を起こし、母子3人が約1時間閉じ込められていたことが6月7日、県の調査でわかった。県営住宅では32団地に134基のエレベーターが設置されているが、同社製は田尻浜アパートにある11基だけという。
県営田尻浜アパートは、箱型の鉄筋コンクリート4階建てのアパートで、階段の両側に二部屋の居室があります。高齢者や障害者のために、後付けで階段の中2階と中3階に、平成12年度から15年度にかけて、42基のエレベーターが設置されました。このエレベータは、4人乗りと比較的小型で、国土交通省の提唱で低コストで設置できる機種が開発されたものです。(階段室型共同住宅用エレベーター)
42基の内、シンドラー社製は11基あり、平成14年度に設置されました(1号棟3基、2号棟1基、3号棟2基、8号棟3基、12号棟2基)。残り31基は、トーヨーカネツ社製で、平成12年度に23基、13年度に8基が設置されました。
県は、シンドラー社に対し緊急点検を実施するよう指示し、6月16日に行われる予定になっています。
施設の安全確保とともに、万一、事故が起こった場合の緊急対応体制整備が求められます。