10月8日午後、日立港の満潮時に再び瀬上川の溢水が発生しました。7日未明、午後、8日未明、午後と4回連続して、川の水が暗渠部分の入り口部分であふれたことになります。快晴の下、瀬上川が溢れる模様は異様としか言いようがありません。8日午後の溢水は、規模が小さかったために浸水被害はありませんでした。
瀬上川は、河川勾配が少なく河道も直線で短いため、海の潮位や波浪の影響を直接受けます。今回の溢水被害は、異常に発達した低気圧の影響で高潮が発生したこと、中秋の名月(大潮)と重なったことなどから、満潮時に異常に高い潮位が観測されています。その潮位は通常の潮位より、50~60cmほど高かったようです。
以下のデータは、気象庁のデータが公表されている最も日立港に近い小名浜の10月7日の潮位変化を示したグラフです。(気象庁のデータを元に加工しました)
この日、小名浜では、観測データが残っている中では最高の潮位を観測しています。天文潮位に比べて、50~60cmも高い潮位が観測されています。まさに異常気象の結果です。
今後の瀬上川の改修にあたっては、こうした異常潮位が発生することを前提とした検討が必要です。