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ひたみち日記

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井手よしひろが茨城県日立市からローカルな情報を発信中

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ワクチン接種はコロナ禍収束への“鍵”

管理者 2021年7月17日

高齢者のコロナワクチン接種率
 7月12日、ファイザー社製のコロナワアクチンの2回目の接種が終わりました。16日現在、全国の高齢者の80.98%が1回目の接種を完了し、55.70%が2回目の接種を終えました。
 しかし、インド由来の「デルタ株」の感染が急速に広がっています。国立感染症研究所は、首都圏1都3県で44%がデルタ株に置き換わったとしています。デルタ株の感染力は従来株の2倍、イギリス由来の「アルファ株」の1.5倍ともいわれています。事実、東京の新規感染者数は、瞬く間に1000人を超えました。ワクチン接種が進んでいるものの、急激に感染者が増えると、その分、重症患者も増え、医療提供体制への負荷も大きくなります。
 こうしたデルタ株の感染拡大スピードの速さや感染力の強さを考慮し、早期に感染抑止への一手が必要であるため、東京への4度目の緊急事態宣言が発出され、神奈川、千葉、埼玉などでも独自の宣言などが模索されています。
 ワクチン接種は感染収束の鍵として期待されていいます。各国の数万人のデータから、発症予防や重症化予防など確かな効果が証明されています。発熱・頭痛や倦怠感などの副反応が出ることを差し引いても、ワクチン接種のメリットが上回ることから、厚生労働省も国民に対してワクチン接種を推奨しているのです。
 デルタ株に対しても一定の有効性が証明されています。例えば、デルタ株の流行が始まっているイスラエルの政府はファイザー製ワクチンのデルタ株に対する感染防止効果は64%、重症化を防ぐ効果は93%と発表しています。


ワクチンの効用
コロナワクチンの4つの効用
 ワクチンに期待される効果には、①感染そのものを防ぐ「感染予防の効果」、②感染しても症状が出るのを抑える「発症予防の効果」、③症状が出ても重症にならないようにする「重症化予防の効果」、そして、④多くの人がウイルスへの抗体を持つことで社会全体が守られる「集団免疫の効果」があるとされています。
 世界の中でも早いペースで接種が進んだイスラエルの状況について世界的な医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表された論文によると、ファイザーのワクチンの2回目の接種を受けたあと7日目以降では、①無症状の人も含めて感染を防ぐ効果も92%、②発症を予防する効果が94%、③重症化を防ぐ効果が92%だったと報告されています。
 一方、集団免疫とは、国や地域などの集団の中でほとんどの人がワクチンを接種するなどして免疫を持つことで、一部の人が免疫を持っていなくても、感染が広がらない状態になることをいいます。WHO=世界保健機関は、集団免疫の状態となる条件について、正確には分からないものの世界の人口の70%以上がワクチンを接種する必要があるとしています。
 こうしたデータに基づき、ワクチン接種はコロナの流行を収束させる鍵として期待されています。

コロナワクチンへのデマや誤解を乗り越えて
 一方、若者世代を中心にワクチンの副反応や安全性に関する誤った認識が広がっています。ワクチンの接種を忌避する傾向があることも無視出来ません。
 確かに、副反応や長期的な安全性に関して分かっていないことがあるのも事実です。接種は強制ではない。あくまでも個々人の判断によるべきです。職場や地域で接種を強制したり、接種していない人に差別的な扱いをしたりしないように配慮しなくてはなりません。
 しかし、インターネットやSNSを中心に、根拠のない誤情報が拡散され、それを信じてしまう人が多いことは問題です。
 例えば、ワクチンを接種すると「不妊になる」「流産する」という説は、科学的根拠がありません。「遺伝情報が書き換えられる」については、“注射するmRNAは短期間で分解され、人の遺伝情報に組み込まれるものではない”と厚生労働省も否定しています。「接種によって感染する」というのも、ワクチンにウイルスが含まれていないため、あり得ないデマです。
<デマ1 “ワクチンで不妊”>
 多く出回っているのが「ワクチンを接種すると不妊になる」といった誤った情報です。
 ワクチンで作られた抗体が胎盤に悪影響を与えるとするものですが、新型コロナのワクチンに詳しい専門家は、抗体は胎盤に関わるたんぱく質を攻撃しないことが分かっていて、誤った情報だとしています。
 また、ワクチンについて担当している河野規制改革担当大臣も今回のワクチンで不妊が起きるという科学的根拠は全くなく、『デマ』と断言しています。
<デマ2 “ワクチンで流産”>
 「妊娠中にワクチンを打つと流産する」といった誤った情報も出ています。
 これについて厚生労働省は新型コロナのワクチンに関する情報をまとめたウェブサイトで「接種を受けた方に流産は増えていません」と示しています。
 アメリカのCDC=疾病対策センターのグループの研究結果では、ワクチン接種を受けた3万5000人余りの妊婦について流産や死産になった割合や生まれた赤ちゃんが早産や低体重だった割合は、新型コロナウイルスが感染拡大する以前の出産で報告されていた割合と差がありませんでした。
<デマ3 “遺伝情報書き換え”>
 「ワクチンを打つと体内に長期間成分が残り、遺伝情報が書き換えられる」という誤った情報もあります。
 現在、日本国内で接種が行われているファイザーとモデルナのメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンについて、厚生労働省はウェブサイトで「注射するmRNAは短期間で分解され人の遺伝情報に組み込まれるものではない」として、遺伝情報が書き換えられるという情報を否定しています。
<デマ4 “接種によって感染”>
 「ワクチンによって高齢者が新型コロナに感染し、高齢者施設で相次いで亡くなった」という誤った情報も見られました。
 接種が行われているワクチンにはウイルスそのものが含まれておらず、ワクチンから新型コロナウイルスに感染することはありえません。
 厚生労働省は「ワクチン接種が原因で何らかの病気による死亡者が増えるという知見は得られていません」としています。
 厚生労働省は、国に報告されるワクチンを接種したあとに死亡したケースについて、ワクチンの接種とは無関係に発生するものを含むにもかかわらず、SNSなどでは「接種を原因とする死亡」と広がっているケースがあるとして注意を促しています。
<デマ5 “ワクチンにマイクロチップ”>
 「ワクチンにマイクロチップが入っていて、人々を管理する」という陰謀論もSNSなどで出ています。
 ワクチンの成分は厚生労働省やアメリカのFDA=医薬食品局など各国の保健当局や会社のウェブサイトでも公開されていて、マイクロチップが含まれていないことは明らかです。
 荒唐無稽の作り話を信じてしまう人がいることが信じられません。
<デマ6 “磁石くっつく”>
 「ワクチンを打つと、磁石がくっつくようになる」というデマもSNSで出回っています。
 アメリカのCDC=疾病対策センターはウェブサイトで、ワクチンには磁気を帯びさせるような物質は含まれていないと明確に否定しています。
 試しに、2回のワクチン接種で磁石を近づけてみましたが、何も起こりませんでした。

 こうした不安をあおるような情報には、注意が必要です。SNSの普及により誰もが発信者になる時代。根拠のない情報を拡散することのないよう、情報と冷静に向き合うべきです。
 公衆衛生上の危機にあって、人は自分の考えと同じ情報だけを得ようとしたり、自分に都合のいいように解釈したりしがちです。改めて、政府や自治体など公的機関の情報源に触れることが大事です。
 繰り返しになりますが、ワクチン接種は強制ではなく、接種を望まない人もいいます。既往症や体質でアクチンが接種出来ない人もいます。その上で、誤情報によって、すでに実証されている「ワクチン接種率を上げて社会全体の感染拡大を抑制する」ことへの努力が妨げられる事態は避けなければなりません。
 コロナやワクチンを巡るウソやデマの奥底には、コロナ禍の長期化による不満、将来への不安などがあります。若い世代が誤情報に惑わされないためにも、正しい情報発信に努めたいと思います。

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井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
https://y-ide.com
master@y-ide.com

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