日立電鉄は、鉄道事業廃止届を関東運輸局に提出しました。しかし、日立電鉄よりも収入が少なく、敗戦が検討されながら、事業者の努力や沿線住民の協力、自治体の支援などで廃線を回避した鉄道が数多くあります。
4月4日、その一つである鹿島鉄道の石岡駅を訪ねました。鹿島鉄道(石岡~鉾田間、約27キロ)は、利用者減に加え、2001年に航空自衛隊百里基地へのジェット燃料輸送がトラック輸送に変更され、経営が危機的状況に陥りました。鹿島鉄道は、石岡市など沿線自治体に支援を求め、2001年12月に沿線の首長や県企画部長らで「鹿島鉄道対策協議会」が発足。2002年9月、県と沿線自治体は、5年間で2億円の補助金支出を決定しました。
地元の中学生や高校生らは「かしてつ応援団」を結成し、積極的な署名活動を行いました。NPO法人「まちづくり市民会議」は、自転車を積んで霞ヶ浦湖畔をサイクリングする「チャリンコ号」や花火を見に行く「市民号」など数々のイベント列車を企画、存続へ努力を続けています。
会社の存続への意志が明確であり、それを支援する住民、行政の力が結集した結果でした。
<リンク>鹿島鉄道のホームページ
<リンク>鹿島鉄道を守る会