2005年に廃線となった「日立電鉄線」の跡地利用について、日立市が整備基本構想の素案をまとめ、12月10日からインターネットなどで公表することになりました。
この素案は学識経験者、交通事業者、市民らでつくる構想策定委員会によって取りまとめられました。これによると、国道245号に隣接し、市内を南北に走る旧鮎川~旧久慈浜駅(約9キロ)は国道の渋滞緩和を図るため、公共交通(バスや救急車などの緊急車両)の専用区間として活用し、バス専用道路またはバス専用レーンに転換されます。
さらに自転車・歩行者道も整備して、だれもが安全に行き来できる空間を確保するとしています。
また、旧久慈浜駅から常陸太田市との境界までの区間(約4キロ)については、鉄道跡地と並行して走る市道の幅員が約4メートルと狭いことから、市道と一体化させて道路を拡幅することにしました。
日立電鉄線跡地は、線路部分を日立市が無償で譲り受けました。旧久慈浜駅の周辺地区約1ヘクタールは日立市が買収。南部図書館や瀬上川の調整池として活用します。また、大甕駅山側の土地は茨城キリスト教学園が購入し、キャンパスや通学路の整備を行うことになっています。
参考:基本構想(素案)に対する意見募集について(PDF)