6月5日、井手よしひろ県議は茨城県警本部通信司令センターを訪れ、県警が4月に本格運用を始めた携帯電話からの110番通報者の位置特定システムについて、担当者から運用の状況などについて聞き取り調査を行いました。
県警通信指令課によると、新システムでは通報者が第3世代以降の携帯電話(GPS付携帯電話)で110番した場合、通話と同時に位置を数10メートル~数キロの範囲に絞ることが可能になりました。
昨年の携帯電話からの110番は、有効受理件数の約63%を占めます。導入前は通報してきた人から、通報場所を聴き取りするために、地理が不案内な通報者の場合時間がかかり、警察官やパトカーの現場到着が遅れる場合がありました。4月の携帯電話による110番の平均受理時間は2分15秒で、導入直前の今年1~2月に比べ15秒程度短くなり、素早い現場到着が可能になったと説明を受けました。
また、新システムは明確な目印がない場所や不慣れな場所からの通報にも、威力を発揮しています。試験運用中の3月には、筑波山で登山をしていた地元の小学6年の5人が道に迷った事例では、子供の内一人がGPS携帯を所持していたため、居場所を約1キロ圏内まで特定することができました。県警のヘリが出動して無事保護することができました。
5月17日にはGPS携帯電話からの110番で瞬時に場所を特定し、金属盗容疑者の現行犯逮捕につながりました。
一方、「いたづら110番」の犯人特定にも効果を発揮しています。6月1日には「土浦駅で8人を殺す」と110番通報した疑いで、茨城県龍ケ崎市の男性が県警土浦署に逮捕されました。
このGPS携帯での位置特定システムは、携帯電話の番号通知がオンの状態でないと作動しません。日頃から携帯電話は番号通知に設定しておくことをおすすめします。