8月5日、筑波大学の山海嘉之教授は、医療用として研究開発している「ロボットスーツHAL・医療用」が、ヨーロッパ連合(EU)の安全規格「CEマーク」の認証を受けたことを発表しました。これにより、世界の医療機器市場の34%を占めるEU市場で、医療機器として自由に流通・販売できるようになります。今後は保険適用に向けた臨床試験を進める計画で、まずはドイツで労災保険適用を目指すということです。
山海教授は、筑波大学発のベンチャー企業「サイバーダイン社」を2004年に設立。世界最先端のサイバニクス技術を駆使したロボットスーツHALの研究開発と医療や介護、産業利用など様々な分野での実用化に向けた取り組みを進めてきました。HALは筋肉が発する弱い信号を読み取って装着者の動作を予測し、関節部のもター(パワーユニット)で運動機能を支援するロボットです。福祉用と医療用があり、高齢者や障害者の歩行訓練に使われる福祉用は、国内160カ所の病院や施設で400台がレンタルで使用されています。
医療用は脳卒中や脊髄損傷、脳神経系の疾患がある患者への治験が今年から、日本とドイツ、スウェーデンでスタートしています。HAL医療用は、重さが約14キログラムで、電子基板やバッテリー部分など医療機器向けに約130カ所を改良。第三者認証機関である独テュフラインランドの認証を受けました。脊髄損傷や脳卒中で歩行が困難になった患者を対象に、機能改善に向けた脳神経系のリハビリテーションで利用すされます。
サイバーダイン社は昨年12月、医療機器製造の品質マネジメントシステム規格「ISO13485」の認証も取得しています。この認証の取得にあたっては、NEDOが推進している“生活支援ロボット実用化プロジェクト”で研究開発した安全技術を活用するとともに、筑波大学と内閣府の“FIRSTプロジェクト”で実施した臨床研究の成果が、活用されました。
ロボットスーツHALに感動!茨城県が世界をリードする時代の到来ですね。井手議員・茨城県議会公明党の益々のご活躍をお祈りしております。合掌