
7月8日、ひたちなか市にて開催された「出張財政出前講座 with SIMULATION ふくおか2035」に参加しました。この講座は、元福岡市財政課長であり現在はoffice aNueNue代表を務める @今村寛 さんが全国各地で実施している人気の財政講座です。今回は、ひたちなか市職員の研修として実施されましたが、職員以外の参加も認められ、とても貴重な学びの機会となりました。
最初に「財政の何が分からないですか?」という問いかけから始まりました。自治体の財政が「厳しい」とよく言われますが、具体的に何がどう厳しいのか。そうした素朴な疑問を丁寧に解きほぐしながら、参加者一人ひとりが財政を“自分ごと”として考えるきっかけを得られる内容でした。

その後、シミュレーションゲーム「SIMふくおか2035」を用いて、限られた予算の中でまちの未来像を描き、政策を選択する体験を行いました。「まずやりたいこと(ビルド)を決めてから、それに必要な財源を確保するために見直す(スクラップ)」というアプローチや、「対話・共有・共感」の重要性が、ゲームを通じて自然と腹落ちしていきます。
今回の講座は自治体職員向けの内容でしたが、私は改めて、地方行政のもう一方の主役である議員も財政を深く理解し、主体的に学ぶことの必要性を痛感しました。議会は単なる“チェック機関”ではなく、住民と行政の橋渡しを担う存在です。だからこそ、予算や決算の意味をしっかりと咀嚼し、将来世代に責任を持った議論を行う力が求められます。
財政の健全化と政策実現の両立には、「未来を見据えるビジョン」と「立場を越えた対話」が欠かせません。今後もこうした学びの場に積極的に参加し、一市民として自治体運営の質を高めていきたいと強く感じた一日でした。

自治体の台所事情
“財政が厳しい”ってどうゆうこと?
今村寛[著]
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写真は、今村さんのSNSからご提供いただきました。