NHKの県域デジタルテレビ放送が10月1日から始まりました。茨城県は全国都道府県で唯一、 県域のテレビ放送がありませんでしたが、全国初の地上デジタルの県域放送で、これまで1日11分程度だった県内向け番組が2時間40分に拡大されました。
1日に行われた放送開始記念式典では、午前11時の放送開始に合わせて、 海老沢勝二NHK会長、 橋本昌知事らがカウントダウンを行い、放送開始のスイッチを押しました。式典で海老沢会長は 「県内の身近なニュースや情報をきめ細かく放送できる。災害などの際には弾力的に、柔軟に番組を編成し、 いろいろな形で要望に応えていきたい」と挨拶しました。また、橋本知事は「人口300万の県でありながら、県域テレビがない状態が続き、県民は一日千秋の思いで待っていた。県域放送で県民の一体感を強めてくれると期待している」と述べました。(常陽新聞の記事より引用)
10月4日、県議会議員など行政関係者を招いた施設見学会が開催され、井手よしひろ県議も出席しました。1階のオープンスタジオや2階の放送センターなどを視察し、その規模の大きさに改めてNHKとしての姿勢を再認識しました。NHKでも地上波デジタルの地方局は初めての取り組みであり、全国にノウハウを発信する機能もあるようです。2階の調整室に働いていた30人近くの職員の多さに、意気込みを感じました。
全て取材から編集、配信までフルデジタルでの制作のため、様々な新しい技術も導入されたと説明がありました。コードレスのデジタルカメラ、県庁舎のスタジオと水戸放送局を光ファイバー回線で結ぶ技術など、注目すべき技術が投入されています。
NHKの地上デジタル放送は、水戸市全隈町に送信施設を建設され、日立、十王、山方の中継局も含め、県央から県北臨海部にかけての40万世帯が視聴可能エリアとなりました。県南地域のケーブルテレビ (CATV) で再送信され、12万世帯で視聴できます。12月には常陸鹿島の中継局に拡大するほか、2005年10月には送信所の出力を上げてエリアを拡大する予定です。
県域デジタル放送は午前7時半から7時45分までの15分間、 11時40分から12時までの30分間、 午後5時10分から6時、6時10分から7時ごろまでなど、1日2時間40分、水戸放送局から放送されます。県庁内にスタジオ(県庁IPスタジオ)も開設され、IBBN回線を利用して、水戸放送局と直結されます。
(写真上:水戸放送局2階の放送センター、写真下:1階のオープンスタジオ)
<リンク>NHK水戸放送局のHP
どうせなら県域の民放でもできればいいのにね
まだ全県で見ることができない地区があるのにね