トヨタのハイブリッドカー「プリウス」の新型が、昨日(5月18日)発売になりました。深刻な自動車不況の中で、トヨタが起死回生の狙う戦略車。低価格なハイブリッドーカーで、一世を風靡したホンダの「インサイト」を意識した価格戦略にも大いに注目が集まっています。
5月19日、井手よしひろ県議は、地元のトヨタ販売店を訪れ、販売現場の状況を伺いました。
3月に発売になったホンダのインサイトは189万円からという低価格を武器に順調なスタートを切っています。発売からおよそ1カ月間の受注は1万8000台に達し、トヨタがほぼ独占していたハイブリッド市場に、ホンダが一石を投じました。
政府も景気刺激政策の柱として、4月からはハイブリッド車などの環境対応車の所得税・重量税を減免(ハイブリッド車は無税)、4月10日からは、普通車からの買い換えの場合は10万円の助成金を出すなど、注目を集めていた中での、満を持しての新型プリウスの発売となりました。
新型プリウスが発売されても、現行のプリウスも並行して販売されるという戦略も話題を呼んでいます。さらに驚いたのは、その価格です。「プリウスは205万円から」という新聞の見出しを見たとき、私は現行モデルが205万からと言うことで、新型は230~250万円と言うことだと思っていました。
しかし、ショールームを訪れてビックリしたのは、新型が205万円、現行型は189万円という価格です。ホンダのインサイトを意識した価格設定に、正直、驚かされました。
担当者にお話を聞くと、今日現在の受注残は8万台とのことでした。ショールームに展示されていた車両は、今日契約しても4ヶ月待ちとのこと。また、スクラップインセンティブも思いの外、好調と言うことでした。13年超の車を新型車に乗り換えると25万円の助成金が受けられる、日本型スクラップインセンティブ。トヨタの営業マンは、自社のユーザーの顧客台帳をもとに徹底的に、13年超の車のオーナーをローラー作戦したと言っていました。マークⅡやクラウンなどを大事に、永く乗っているオーナーにとって、まさにプリウスは顧客ターゲットとして最適だったといえます。その結果、受注の3割近くが13年超の車の買い換えだと話してくれました。
国の環境車への買い換え施策は、ハイブリッド車販売競争の中では効果を発揮しているようでした。