11月11日の県議会決算特別委員会で、井手よしひろ県議がとりまとめを求めた県管理の街路炉のLED化に関する経費節減効果の資料が、県道路維持課より提示されました。
前回のブログ(道路照明のLED化で2億3100万円の電気料削減効果)では、水戸土木事務所管内の街路灯(水銀灯)25基をLED 照明に変更したところ、年間48万円の電気料金を節約できることが明らかになりました。単純に県が管理する16,339灯(水銀灯:3,800灯、高圧ナトリウム灯:12,539灯)の街路灯を全てLEDに変えると仮定すると、2億3100万円の削減効果があると試算されました。
本日、提出された資料(表1)は、LED照明に変更するための初期設備費用と従来の照明に係る保守費用(電灯の寿命がLEDに比べて短いために、電球の交換などが発生)を10年、15年の単位で比較したものです。
その試算結果によると、LED照明灯による10年間のライフサイクルコストは、電気料金が1,459,070円、初期設備費用は8,155,175円で、合計9,614,245円となりました。これは25灯分の費用なので、一灯当たり平均384,569円となります。
一方、既存の照明灯による10年間の維持管理費は、電気料金4,986,657円、保守・更新費用2,497,900円、合計で7,484,557円となり、一炉当たり299,382円となりました。
つまり、10年間で比べるとLED照明に更新した場合と現状のままで保守点検を続けた場合では、2,129,688円のマイナス(一灯当たり85,187円のマイナス)となります。
また、15年で計算するとマイナスの額は縮小し、322,738(一灯当たり12,909)となり、ほぼ均衡します。
この試算でも、全体の費用を長期的にみれば、全体の経費を据え置いたままで、電気使用量を大幅に削減できることが判りました。
大阪府の試算とは大きな乖離。LED化による削減効果はもっと大きい?
12月5日に道路維持課より提出された資料では、LED照明の導入時の必要経費が割高に計算されていると思われましたので、初期整備費用の明細を再提出していただきました。
その結果が表2です。LED灯具の単価(0.5cd相等)が159,000円、工事費が22,226円、諸経費が144,981円となっており、合計326,207円です。
この試算を検証するために、大阪府のLED街路灯担当者に直接聴き取りしたところ、「LED灯具が1.0cd相当で8万円~10万円。工事費は諸経費込みで2万円が実際の相場ではないか」との回答でした。
試算値の一灯当たり32万円余りは、どうみても高目の見積りのようです。
仮に一灯当たりの初期設置費を12万円と見積ると、LED照明灯の10年間ライフサイクルコストは4,459,070円となり、10年間で約300万円のコスト削減となります。リースによる一括交換方式によって、電気料金(電気使用量)の大幅削減とあわせて、全体の経費削減も出来ることになります。