昨日(2014年5月3日)の北茨城市「常陸大津の御船祭」の模様を動画にまとめました。
5年に一度の奇祭です。震災復興への祈りと決意が伝わり、感動的な盛り上がりとなりました。
「常陸大津の御船祭」は、祭事船に神輿みこしをのせて、大津町の目抜き通りを曳き回す勇壮な祭りです。2009年の前回は、一番の見せ場である直角に曲がる交差点で、曳き手のロープの滑車を支えていたワイヤが切れ、見物客らがけがを負う事故が起こりました。今回は、3倍の太さにしたワイヤを2本使い、付近の家屋の土台のがれきも撤去するなど安全対策を強化しました。
御船祭は、江戸時代中期から300年以上続く大漁と海上安全を祈願する地元の佐波波地祇さわわちぎ神社の祭礼。現在は5年に一度開催されています。御船は大津町の大津漁港付近の1.2キロを4時間ほどかけて進みました。
東日本大震災で、北茨城市内では全世帯の約半数にあたる約8100戸の建物が全半壊や一部損壊の被害を受けました。祭りが行われてきた大津町地区の被害も大きく、2007年に新造された祭事船も津波で傷つき、ちょうちんなどの飾り物が流失してしまいました。
前回の事故を乗り越え、震災復興への思いを乗せた今回の御船祭。市民の歓声と拍手が一際大きく響いていました。