「アートでこの街を元気に」をテーマに
8月3日、井手よしひろ県議ら茨城県議会公明党(茨城県議会公明党議員会地域創生プロジェクト)の主催で、「茨城県北芸術祭【特別講演会】山側編」を開催しました。7月20日に開催した海側編に引き続き、県北芸術祭の講演会は2回目となりました。
会場は常陸太田市金砂郷地区“交流センターふじ”をお借りしました。平日の夜にもかかわらず、常陸太田市、常陸大宮市、大子町の皆さんを中心に250人もの方にご参集いただきました。ご来賓として、茨城県議会の石井邦一議員、西野一議員にもご出席いただきました。
主催者を代表して井手県議は、「県北振興の起爆剤として“県北芸術祭”を活用していきたい。県北地域の海と山の自然の魅力、日本最古の地層も存在する太古からの歴史の魅力、岡倉天心が日本美術の復興の拠点に、クリフトがアンブレラ展の会場にこの地を選んだ先進性の魅力など、全国・全世界に発信していきたい」と訴えました。
また、県の広報広聴課のご厚意で用意していただいた「アンブレラ展」の記録映像も、多くの方に喜んでいただきました。いばキラTVに近日中にアップしていただきますので、是非ご覧下さい。
県北振興課の池畑直美課長(企画部参事)は、県北地域の現状を語るとともに、地域の芸術祭による地方創生の取り組みを紹介しました。“瀬戸内国際芸術祭”や越後妻有の“大地の芸術祭”との比較を通して、「茨城県北芸術祭」の優位性を強調しました。地元住民とのコラボレーションで、県北芸術祭を成功させていきたいと結びました。池畑課長の講演は、端的に県北芸術祭の意義や目的が分かった、県北芸術祭の全体感が理解できたと参加者から好評をいただきました。
県北芸術祭の実行委員会の中で、おもに山側地域の作家や作品を担当している四方幸子キュレーターの講演は、時間が経つのを忘れさせる名調子で、作品や作家の魅力が伝わってきました。すぐにでもボランティアで手伝いに行きたくなったとの声も聞かれました。
四方氏は、天心記念五浦美術館で最新の企画も展示する「チーム・ラボ」、常陸太田市の中心街の建物の窓をピンクに染める「原高史」さんのプロジェクト、常陸大宮市の旧美和中学校で展開される現代の魔術師「落合陽一」さんのシャボン玉に絵を浮かび上がらせる作品、大子町の上岡小学校の講堂で茨城が生んだ現代芸術のレジェンドとも評価される「田中信太郎」さんが手掛ける作品など、主な作品の魅力を独特の口調で優しく説明しました。
特に講演の中で四方氏は、1991年に里見村(現常陸太田市)、常陸太田市、日立市で、クリスト(本名フリスト・ヴラディミロフ・ヤヴァシェフ、ブルガリア生まれの現代美術のアーティスト)が行ったアンブレラプロジェクト(県北地域に1340本の青い日傘を立てるゲ芸術作品)は、その後の地域芸樹祭に大きな影響を与え、瀬戸内国際芸術祭などのルーツと言っても過言ではないと指摘。その上で、明治時代には岡倉天心が日本美術の再興を図った地域がこの県北であり、ここから新たな芸術の流れが起きることを楽しみたいと力説しました。
参考:茨城県北芸術祭:山側アートトリップ:https://kenpoku-art.jp/course/2/