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小池知事が全生園訪問、「ハンセン病への偏見や差別をなくす」

管理者 2017年5月1日

小池都知事が全生園を訪問
 4月1日、東京都の小池百合子知事は、東村山市にある国立ハンセン病療養所「多磨全生園」を訪れました。東京都によると現職知事が全生園を訪問するのは1959年9月以来。公明党の谷村たかひこ都議が案内しました。
 小池知事は園内で、強制的に堕胎された胎児の慰霊碑「尊厳回復の碑」の前で冥福を祈り、亡くなっても故郷に戻れなかった入所者の遺骨を納めた「納骨堂」に献花。続いて全国ハンセン病療養所入所者協議会の藤崎陸安事務局長や入所者らと面会し、園内での暮らしを聞くなど、和やかに懇談しました。
 視察後、小池知事は「都として偏見や差別の解消に努める」と強調。入所者の平均年齢が80歳を超える現状に触れ、高齢化に対応する必要性を指摘しました。
 都知事の全生園訪問に関しては、谷村都議が2016年2月の定例会で要請したほか、今年3月1日の定例会でも、小池知事に「桜が満開になる頃にお越しいただき、入所者を励ましていただければ」と求めていました。
 谷村都議は「半世紀ぶりとなる歴史的な訪問となった。全生園を人権を学ぶ場として後世に残す『人権の森構想』を進めていきたい」と語りました。


小池都知事「多磨全生園」訪問に寄せて
全国ハンセン病療養所入所者協議会・藤崎陸安事務局長
 今回、現職都知事として約58年ぶりに、おいでいただいたことを非常にうれしく思う。都議会で何度も知事に訪問を呼び掛けてくれた、公明党の谷村たかひこ都議の努力に感謝したい。今回は限られた時間だったので、次回はぜひ、園内と(隣接する)国立ハンセン病資料館をじっくり視察してもらいたい。
 知事に面会時に伝えたのは、「歴史」の検証だ。昭和の初めから戦前・戦後にかけて「無らい県運動」が全国的に広がった。いわゆる患者を地域からあぶり出して療養所に送り込む「らい狩り」だ。これによって各地で、さまざまな悲劇が生まれた。どういう実例があったのか、北海道や愛知、大阪など、療養所がない所でも検証が行われている。ぜひ都でもやってほしい。
 また、入所者の郷土訪問も強く求めたい。周囲の偏見や差別から、帰郷を果たせない状態が続いている。しかし、幼い頃に過ごした故郷が今、どのようになっているのか。それを知りたいと願うのは人情だ。他県では、県職員が出身者のいる療養所を回り、訪問を呼び掛けている。都でも同様の取り組みを急いでほしい。
 
療養所の将来構想公明の主導に期待
 今も、身内にハンセン病の関係者がいることで、結婚が破談になるケースが実際にある。多磨全生園の平均年齢は約85歳だが、私たちが死んでも偏見・差別がなくならない限り、ハンセン病問題は終わらない。各地の療養所を“歴史の教訓”として残し、同じ過ちが起こらぬよう語り継いでいくことが必要だ。
 療養所がある地方議会ごとに、その将来構想を議論する党派を超えたプロジェクトチームがあっていい。公明党に、そのイニシアチブを取ってもらえたらありがたい。(談:2017年4月30日付公明新聞より)

大島青松園
ハンセン病の人権侵害を繰り返すな
 昨年(2016年)8月10日、井手よしひろ県議は、香川県高松市のハンセン病の隔離施設であった国立療養所「大島青松園(おおしま・せいしょうえん)」を訪問しました。その記録は、瀬戸内国際芸術祭:ハンセン病の島にアートの光(http://blog.hitachi-net.jp/archives/51635673.html)をご覧ください。
 ハンセン病とは、らい菌により、皮膚や末梢神経が侵される慢性感染症です。現在は治療法が確立されていますが、明治時代から感染性が疑われ、1900年代から国のハンセン病対策が始まりました。絶対隔離をめざす「癩予防法(らい・よぼうほう)」が1931年に成立。1940年代には特効薬が登場しましたが、53年成立の「らい予防法」にも、隔離政策が引き継がれ、1996年まで継続されました。
 療養所での生活は、患者の人権を著しく損なうものでした。癩予防法によって、すべてのハンセン病患者は療養所へ閉じ込められることになりました。いったん療養所に入れられた患者は、死ぬまで外に出られず、家にも帰れないようにされました(終生隔離)。国や地方自治体は、「ハンセン病は治らないし、恐い病気だ」「療養所はとても良い場所だ」と悪宣伝を繰り返しました。そして国民に、ハンセン病の患者を見つけたら、警察や役所に知らせるように働きかけました。国は、都道府県に対して、どこが早く全部の患者を療養所に収容させるか競わせました(無癩県運動)。
 療養所では、逃げようとしたり、職員の言うことをきかなかったりした患者は監禁室に入れられました。患者同士の結婚は認められていましたが、その子どもを育てるためには費用が掛かるという理由から、患者に子どもを産めないようにする手術(断種手術や中絶手術)が施されました。料理や洗濯、大工や道路工事、畑仕事など、療養所での仕事も、患者が受け持ちました。その報酬はひどく安いものでした。
 ハンセン病患者の強制隔離を定めた「らい予防法」は、1996年に廃止されましたが、患者の人権回復をめぐる動きは現在も続いています。
 15年前の(2001年)7月4日、公明党の坂口力厚生労働相(当時)は、大島青松園を訪れ、国の隔離政策によって苦痛を与え続けてきたことを謝罪するとともに、1989人が眠る納骨堂や慰霊碑「風の舞」で献花・合掌し、亡くなった方々のめい福を祈りました。
 現在、全国に13か所の国立ハンセン病療養所(http://www1.mhlw.go.jp/link/link_hosp_12/hosplist/nc.html)と2か所の私立ハンセン病療養所(神山復生病院・待労院診療所)があり、2144人(平成24年5月1日現在)が入所しています。ほとんどがすでに治癒している元患者で、平均年齢は80歳を超えています。高齢と病気の後遺症による障害、さらにかつて強制的に行われた断種手術、堕胎手術のために子供がいない元患者が多いことから、介護がハンセン病以外の病気の治療のため療養所に入所しています。社会復帰するための支援を行っていますが、実際に社会復帰できた例は非常にまれです。

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井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
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