Skip to content
ひたみち日記

ひたみち日記

井手よしひろが茨城県日立市からローカルな情報を発信中

Primary Menu
  •  ホーム
  • ご挨拶
  • プロフィール
  • 投稿一覧
  • facebook
  • X.com
  • youtube
  • 地創研
  • ご感想・ご意見
動画配信
  • 防災

取手市双葉地区の氾濫は「内水氾濫」、内水ハザードマップの整備を急げ

管理者 2023年6月12日

取手市の内水氾濫実績マップの一部
 6月2日、茨城県の取手市双葉地区は、小貝川や牛久沼、水田や農業用水路などに囲まれた地域で、台風2号による大雨が原因で、約1100世帯中約600世帯が床上・床下浸水という被害を受けました。双葉地区へと流れ込んだ水量が、水路へ排水するポンプの能力を上回り、いわゆる「内水氾濫」が発生したと考えられています。この地区は県内で唯一、災害救助法が適用されました。
 この地区には2つのポンプ場が設置され、発生時には5基のポンプが正常に稼働していましたが、それでも排水しきれなかったのです。取手市では、6月12日、排水のインフラ整備について県などに対し要望を出しました。
 被災地では、水に漬かった畳や家具の運び出し、災害ごみの搬出などの作業が徐々に進んでいますが、被災者の生活再建にはまだ時間が必要となりそうです。

外水氾濫と内水氾濫
まだまだ手薄な内水氾濫への対応
 内水氾濫とは、下水道などの排水が追いつかなかったり、河川の水位が上昇して下水道から排水できずに水があふれる災害のことを指します。気候変動の影響などで局地的な大雨が増え、内水氾濫による浸水被害が各地で頻発しています。内水氾濫が発生する背景には、都市化の進展があるといわれています。市街化に伴い、森林や農地、水田などが減少し、住宅や駐車場、アスファルトの道路が増えると、雨水を地下に浸透させるための土地面積が縮小し、短時間に多量の雨水が下水道に流れ込み、排水できずに浸水にいたります。
 また、局地的な豪雨などで川の水位が上がり、下流での外水氾濫を防ぐために市街地の水を川へ放流できず、浸水するケースもあります。


地元自治会役員の案内で被災地を調査
 河川の水が堤防を越えたり、堤防決壊で発生する外水氾濫に比べ、これまで対策が手薄とされてきました。政府は、雨水をためる貯留施設の整備などのハード対策を推進する一方、迅速な避難に向け自治体に作成を義務付けた「内水浸水想定区域図」の進捗状況を公表し、遅れている自治体への支援を強めるなど、ソフト対策にも力を入れています。
 2019年の東日本台風では、内水氾濫による浸水被害が15都県135市区町村で発生し、被害家屋は全国で約3万戸を超えました。そして、政府はこれらの教訓を生かし、全国の内水氾濫に関する対策強化に向けて、新たなガイドラインを発表しました。ガイドラインには、都市の浸水リスクマップの作成や普及、浸水予防対策の強化、既存の排水設備の改善、そして新たな排水システムの導入などが提案されています。

 茨城県の取手市双葉地区のような地方自治体では、これらの新しいガイドラインを適用し、内水氾濫のリスクを軽減するための具体的な計画を立てる必要があります。この地域のように、排水能力が不足している地域では、新しいポンプシステムの導入や既存のシステムの改善が必要となります。
 と同時に、災害の影響を受けやすい地域に住む住民への教育と情報提供も重要です。自治体は、住民が適切な防災対策を取れるように、常に最新の情報を提供し、災害時には迅速に避難できるようにする必要があります。
 一方で、これらの対策は短期間で完了するものではありません。ゆえに、被災者の支援と復興のために、長期的な視点と持続可能な計画が求められます。社会全体が一体となって、災害リスクを減らすための取り組みを進めていくことが、我々の未来をより安全で持続可能なものにする鍵となるでしょう。

印刷する 🖨
閲覧数 33

Continue Reading

Previous: JR東日本、東京駅と羽田空港を直結する「羽田空港アクセス線」/常磐線特急も羽田乗り入れ
Next: 茨城県2050年代につくばエクスプレスを土浦駅まで延伸

Related Stories

489282556_10213631235771955_3399892955449292474_n
  • 防災
  • 防災・家バンク

2026年アジア大会の選手村に「ムービングハウス」採用——名古屋港に移動式宿泊施設が登場へ

管理者 2025年6月24日
250531d_traice
  • 防災

「災害対応車両登録制度」2025年6月1日スタート

管理者 2025年5月31日
250529tourokuseido
  • 防災

改正・災害対策基本法成立へ/被災者援護協力団体登録制度の創設

管理者 2025年5月29日



井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
https://y-ide.com
master@y-ide.com

2025年7月
月 火 水 木 金 土 日
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
« 6月    

最近の投稿

  • 参院選<<茨城比例区>>の結果から見えた、立ち返るべき原点と新たな挑戦
  • 最近、気になったことば「反日の日本人」
  • 「治安維持のために戸籍強化」?──憲法の理念に逆行する参政党の発想を問う
  • 茨城選挙区は“上月りょうすけ”、全国比例区は“平木だいさく”
  • 【警告】若者に知ってほしい!参政党への13の「ここがダメ」!

アーカイブ

カテゴリー

  • 知事定例記者会見(令和7年7月25日)
    2025年7月24日
  • いばらきパートナーシップ宣誓制度を実施しています
    2025年7月16日
  • 野鳥における高病原性鳥インフルエンザについて
    2025年7月15日
  • 「ラブライブ!スーパースター!!」パネル展を開催します!
    2025年7月9日
  • 【CHALLENGE IBARAKI】#73「あなたの家は大丈夫?木造住宅の耐震化」
    2025年7月9日
  • 党再生へ結果分析・総括
  • 参院選結果 識者に聞く
  • 【主張】教員らの性犯罪 子どもの被害防ぐ仕組み強化を
  • コラム「北斗七星」
  • #トレンド ワクワクが止まらない
このホームページ(Blog)へのリンクは自由に行ってください。
文章の引用等も自由です。
ただし、リンクや引用等によって生じた不利益に対して、管理者はその責任を負いかねますので、ご容赦ください。
Copyright © All rights reserved. | MoreNews by AF themes.