Skip to content
ひたみち日記

ひたみち日記

井手よしひろが茨城県日立市からローカルな情報を発信中

Primary Menu
  •  ホーム
  • ご挨拶
  • プロフィール
  • 投稿一覧
  • facebook
  • X.com
  • youtube
  • 地創研
  • ご感想・ご意見
動画配信
  • 2025参院選
  • 参政党

参政党と関連会社──「政党」と「私企業」の曖昧な境界線

管理者 2025年7月12日
250709資金還流

2022年11月、参政党は自ら100%出資する形で、株式会社エドワークス(法人番号:4010001188912)を設立しました。代表には雑賀日出夫氏が就任し、同社は「現代版ビジネス寺子屋」と名付けられたオンラインサロンの運営を主な事業としています。このサロンはDMM社のプラットフォームを利用しており、月額1,000円で、党代表の神谷宗幣氏を含む講師陣によるZoomセミナーや交流イベントなどに参加できる仕組みです。

エドワークス設立以降、参政党はこの子会社に対して多額の講演料を支出してきました。具体的には、令和4年12月28日の467万円を皮切りに、令和5年(2023年)には4,745万円を計上。わずか2年間で6,377万円にものぼる講演料と出資金が、党から子会社へと流れているのです。

このような資金の流れの中心に位置しているのが、他ならぬ神谷宗幣氏です。神谷氏は参政党の代表であると同時に、エドワークスが提供する講演コンテンツの主要講師でもあり、「政治」と「ビジネス」の両面において極めて大きな影響力を持つ人物です。

しかし注目すべきは、こうした構造が今回に限ったものではないという点です。

神谷氏はすでに2013年にイシキカイカク株式会社(法人番号:4120901032340)を設立し、政治や歴史をテーマにした講演活動やインターネット番組配信を展開してきた経歴があります。そして、参政党の2020年度の政治資金収支報告書には、このイシキカイカクに対して、「会場借り上げ料」や「WEBサイト管理委託料」などの名目で、合計524万9,920円が支出されていることが記載されています。つまり、党の資金が党幹部の運営する私企業へと還流する構造は、エドワークス以前からすでに存在していたのです。令和4年は、イシキカイカクに2,939万円の講師派遣料と会場費が支払われました。

エドワークスを巡る今回の構図は、この資金スキームをより大規模に、そして組織的に発展させたものと見ることができます。そしてこのような前例があるからこそ、今回の6,377万円の支出も「一時的な例外」ではなく、参政党の構造的な財務慣行として精査すべきではないか、という問題意識が生まれます。

本質的な問題は、政党が営利企業を所有し、そこに政治資金を投じているという構造そのものにあります。こうした仕組みは、しばしば「縁故資本主義(cronyism)」や「ペイ・トゥ・プレイ(pay-to-play)」と呼ばれ、大企業と政党、または政治家個人との間に不透明な利権構造を生む温床となってきました。たとえエドワークスが小規模な企業であっても、政治資金を原資にして営利活動を行うという本質は変わりません。

加えて、エドワークスは単なる事業会社にとどまらず、党の管理業務の一部までも担っているとされており、「商業」と「政治」の境界線が意図的に曖昧にされています。このような環境では、神谷宗幣氏のように、政党の代表であり、企業の主要コンテンツ提供者でもある人物が、党の成功と企業の利益という2つの異なる利害に引き裂かれることになります。これは典型的な「利益相反(コンフリクト・オブ・インタレスト)」の状態であり、党の意思決定が、本来あるべき政治的・公益的目的ではなく、私的な経済的利益に引きずられるリスクを強くはらんでいます。

そして、今回の最も核心的な問いは、エドワークスに流れた資金が、最終的に神谷宗幣氏個人の収入として「還流」しているのではないかという疑惑です。すなわち、「参政党 →(6,377万円)→ エドワークス →(?)→ 神谷氏」という資金の流れです。このうち、最後の矢印(→)を、私たちが客観的に確認する手段は、現行制度では極めて限られています。政治資金規正法では、政党の支出先として「株式会社エドワークス」と記載すれば要件を満たしてしまい、その先にいる“個人”については、あくまで企業側の会計情報に依存せざるを得ないからです。

しかし一方で、参政党は多くの有権者から寄付を受けて成り立っています。党所属の議員や党員自身も、党に対して献金を行っている立場であり、その資金がどのように使われているのかを知る権利があります。そして何より、参政党が「他の既存政党とは違う」「クリーンな政治を実現する」と訴えてきたことを考えれば、今回のような構造はその主張と著しく矛盾するものであり、早急な説明が求められます。

参政党は、政治団体としての透明性と公正性を確保し、寄付者や支持者の信頼に応える必要があります。今回の問題は、単なる会計処理の話ではなく、「公」と「私」の線引きを曖昧にする政治とカネの問題そのものです。だからこそ、今こそ党内外からの自浄作用が強く求められています。

#参政党
#エドワークス

印刷する 🖨
閲覧数 679

Continue Reading

Previous: 参政党の「国民の要件」──人権・多様性・民主主義を揺るがす憲法構想案
Next: 平木だいさく候補、日立駅頭で力強く訴え──「物価高を乗り越える経済」への道筋を語る

Related Stories

251202zyouhouteikyou
  • 参政党
  • 政治とカネ

「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その4>

管理者 2025年12月2日
251202pea
  • 参政党
  • 政治とカネ

「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その3>

管理者 2025年12月2日
251129topimage
  • 参政党

参政党茨城支部の令和6年分“政治資金収支報告書”を検証

管理者 2025年11月30日



井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
https://y-ide.com
master@y-ide.com

2025年12月
月 火 水 木 金 土 日
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
« 11月    

最近の投稿

  • 身を切るべきは「議席」ではなく「企業献金」だ──暴走する定数削減論への反論
  • 「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その4>
  • 「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その3>
  • 「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その2>
  • 「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その1>

アーカイブ

カテゴリー

  • いばらきパートナーシップ宣誓制度を実施しています
    2025年12月8日
  • 【CHALLENGE IBARAKI】#78 霞ヶ浦暁のしらうお!!
    2025年12月6日
  • TVアニメ『終末ツーリング』の舞台を紹介します(第8話霞ヶ浦・モビリティリゾートもてぎ編)
    2025年12月1日
  • TVアニメ『終末ツーリング』の舞台を紹介します(第7話つくば編)
    2025年12月1日
  • 知事定例記者会見(令和7年11月21日)
    2025年11月21日
  • <論壇>日本独自のインフラ観
  • 中国軍機 空自機にレーダー照射
  • 復旧、住まい確保早急に
  • 【主張】国連平和構築20年 「人間の安全保障」の実践さらに
  • コラム「北斗七星」
このホームページ(Blog)へのリンクは自由に行ってください。
文章の引用等も自由です。
ただし、リンクや引用等によって生じた不利益に対して、管理者はその責任を負いかねますので、ご容赦ください。
Copyright © All rights reserved. | MoreNews by AF themes.