今日(3月14日)午前中に行われた龍ヶ崎市議会の全員協議会で、串田武久龍ヶ崎市長は、「利根町との特例法期限内での合併を断念する」と発言、市議会に理解を求めました。
全協終了後、串田市長は県庁に橋本昌県知事を訪ね、龍ヶ崎市と利根町の合併協議を集結する旨、報告しました。
これにより、合併特例法の期限内での龍ヶ崎・利根の合併は事実上なくなりました。
再三の合併協への出席要求に応えることなく、一方的な主張のみ押し通して、この合併を破綻させた遠山務利根町長の責任は重いものがあります。住民からは、町長リコールの声がすでに上がっています。
地域情報とニュース : YOMIURI ON-LINE (読売新聞)2005/3/15付け
利根と期限内申請 龍ヶ崎市長断念
法定協を半年欠席 利根町長 重い責任
龍ヶ崎市の串田武久市長は3月14日、利根町との特例法期限内の合併申請を断念した。市議会全員協議会で「(町長に)合併の意思はないと考えざるを得ない」と説明した。原田英生・法定合併協議会長(流通経済大教授)は近く会合を開き、委員に説明する。両市町の協議は、遠山務町長が法定協への出席を拒み続けたまま時間切れとなった。
法定協は2003年12月に設置され、当初から合併方式や新市名を巡って難航した。昨年8月には合併基本4項目がまとまったが、翌月の会合は町長からの要望で延期に。その後も会長らの解任、事務レベルで合意していた特例債の配分見直しなど市側に要望を次々と出し、町長は協議への出席を拒否した。
こうした事態に、合併を望む町議会や町民有志は期限内合併申請を要望したが、町長は「編入合併で譲歩した我々に、特例債は手厚く配分されるべきだ」などとして譲らなかった。
市から連絡を受けた遠山町長は「今後の町政運営は厳しいが、行財政改革を進めていきたい」と述べた。
【解説】龍ヶ崎市と利根町の法定合併協議会が廃止されることになった。昨年8月を最後に、半年近くにわたり法定協への出席を拒否した遠山務町長の責任は重い。
町長は「合併方式や新市名で譲歩した」として、非公式の場では市側に要求を次々と行った。主張があるならば、「開かれた法定協の場で述べるのが筋」(町の法定協委員)。十分な説明責任を果たさぬまま、合併を望む町議会や町民らの意思を無にしたことから、今後、責任を問う住民運動に発展する可能性もある。
一方、市側にも、人口規模で勝ることから「おごり」はなかったのだろうか。「市に編入されて当然」と受け取れる意見が続出して協議が荒れた日もあった。特例法期限には間に合わないが、市側も、「龍ヶ崎市は利根町を見下していた」とする町長の発言を受け止めて、出直しを図るべきだ。(加納 昭彦)