永田氏の議員辞職促す=「政治家は出処進退が大事」-民主・渡部氏
時事通信(livedoor news 2006/3/10)
民主党の渡部恒三国対委員長は3月10日午前、虚偽メール問題で党員資格停止中の永田寿康衆院議員について「政治家は出処進退が大事だ。誰から言われることでなく、本人が判断することだ」と述べ、議員辞職を促した。国会内で記者団に語った。
これに先立ち、同日朝のニッポン放送の番組で、渡部氏は「(永田氏は)党に迷惑を掛けただけでなくて、国会を空洞化させて、国民の皆さんにも大変迷惑を掛けた」と指摘。「今の若い人も腹を切ることを覚えてもらいたい」と語った。
永田寿康衆院議員の進退については、3月10日と12日に民主党の渡部恒三国会対策委員長が、「今の若い人も腹を切ることを覚えてもらいたい」という表現で、自発的な辞職を促すなど議員辞職を求めました。永田議員の辞任を求める声は、民主党の地方組織を中心に、沈静化するどころかじわりじわりと広がっている感がします。
一方、民主党は、衆院懲罰委員会における永田議員に対する懲罰動議の審査を早期に決着させ、問題の幕引きを図ろうとしています。事実解明より党利党略を優先する同党の姿勢は、断じて許すことはできません。
永田氏への懲罰動議を付託された懲罰委では現在、自民、公明の与党両党と民主党が懲罰審査の進め方をめぐり、理事会での協議が続けられています。
この中で、与党側は「事実解明なしで懲罰の結論は出せない」として、メール問題に関する民主党の検証チームの調査結果の確認や、永田氏にメールを提供した仲介者の参考人招致などを行った上で、処分を決めるよう主張しています。
しかし、民主党は「(党内の)調査は再発防止が目的」でその結果を報告することはできないとし、また、仲介者の参考人招致についても「委員会は裁判所ではない」と拒否し、事実解明に背を向けています。
懲罰の決定は事実関係の解明が前提になります。例えば、永田氏が「メールは偽物」と事前に知っていながら、予算委員会の質問でたけ武部幹事長の子息を名指しで批判したとしたならば、永田氏の言動は間違いなく、除籍相当であると思います。その意味でも、永田氏とメール仲介者の関係が、明確にされなくてはなりません。
永田氏のホームページでは未だに民主党の役職が

さて蛇足ですが、久しぶりに永田議員のオフィシャルサイトを見に行ってみました。党員資格停止になっていながら、そのプロフィールには、「民主党国会対策委員会 筆頭副委員長、衆議院 財務金融委員会 筆頭理事」の記述がそのまま掲載されています。
永田議員個人も民主党も、危機管理能力は不足しているようです。
永田寿康衆院議員のオフィシャルサイト:プロフィール

(2006/3/14更新)
民主党は、3月13日になって、永田問題への方針を徐々に変えてきたようです。このままでは、世論や地方組織の批判をかわせないと判断して、永田議員の進退について「自ら判断を」下すように、方針を転換しました。また、情報提供をしたといわれるフリーの記者についても、懲罰委員会での喚問を認めるなどとしています。問題の早期決着と前原執行部の温存をねらった窮余の策といえます。
永田氏進退「自ら判断を」前原代表明言…民主方針転換
読売新聞(Yahoo! news 2006/3/14)
民主党は3月13日、「偽メール」問題を引き起こした永田寿康衆院議員(党員資格停止中)の進退について、永田氏自身の判断にゆだねる方針を固めた。
前原代表は同日、都内の帝国ホテルで開かれた内外情勢調査会で講演し、「衆院(懲罰委員会)での処分がある。その時にご自身がどう判断するかになると思う」と述べた。
前原氏ら党執行部はこれまで、永田氏は議員辞職する必要はないとの立場だった。世論調査などで永田氏辞職を求める声が多いことを受けて、渡部恒三国会対策委員長らから自発的な議員辞職を促す意見が相次いでいるため、方針を転換したと見られる。
前原氏は講演で、民主党のメール問題検証チームの調査について「情報源の問題も含めて、発表する時には、すべてを明らかにすることが原則でなければいけない。調査が済み次第、明らかにしたい」と述べた。
<送金メール>民主党、条件付きで元記者証人喚問を容認
毎日新聞(Yahoo! news 2006/3/14)
衆院懲罰委員会の与野党筆頭理事は3月13日、民主党の永田衆院議員の懲罰問題を協議した。民主党は、同委が結論を来週中までに出すことや永田氏の同意を条件に、メールを提供した元記者の証人喚問に応じる意向があることを伝え、同党のメール問題検証チームの報告と懲罰委の審査を関連づけずに進めることも併せて求めた。

(2009/1/3更新)
永田寿康・元民主党衆院議員は、北九州市のマンションから飛び降り自殺しました。マスコミ報道によると、08年11月からこのマンション近くの病院で精神疾患の治療に当たっていたということです。(合掌)
偽メール事件で辞職の永田元議員が自殺、遺書残し飛び降り
読売新聞(2009/1/3)
(2009年1月)3日午後6時25分頃、北九州市八幡西区里中3のマンション(11階建て)の駐車場で、偽メール問題で2006年に議員辞職した永田寿康・元民主党衆院議員(39)が倒れているのを住民が見つけた。
病院に搬送されたが、死亡が確認された。
福岡県警八幡西署によると、10階と11階の間の階段の踊り場でノートに書いた遺書が見つかった。同署は飛び降り自殺したとみて調べている。永田元議員は昨年11月から、マンション近くの病院に精神疾患で入院していたという。
永田元議員は2006年2月、衆院予算委員会で、当時のライブドア社長が、自民党幹部の家族への送金を指示したとする電子メールを取り上げたが、後にメールが偽造と判明し、同年4月に議員辞職した。
永田元議員は2000年6月の衆院選で、千葉2区から初当選。以後、2回当選し、民主党調査局次長などを務めた。