4月5日、常陸太田市議会の解散を求め署名活動を進めていた住民団体は、3万899人分の署名簿を常陸太田市選挙管理委員会に提出しました。署名数は解散請求に必要な有権者数(5万618人)の3分の1(1万6873人)を大幅に上回り、全有権者数の6割を超えました。
市選管は、この署名簿を今後20日以内に審査。7日間の縦覧期間に異議申し立てを受け付け、有権者の3分の1以上が有効署名と認められれば本請求となります。その後60日以内に解散の是非を問う住民投票が実施され、過半数の賛成があれば議会は即日解散され、40日以内に出直し市議選が行われることになります。早ければ、お盆前にも定数28での選挙が行われます。。
常陸太田市は2004年12月1日、隣接の里美村、水府村、金砂郷町を編入合併しました。この際、市議会議員は「在任特例」を適用し、議員定数は従来の22人から現在66人に膨れ上がっています。現行の特例は現議員が任期満了となる来年の統一地方選(2007年4月末)まで維持されます。このため、住民の間から「議員報酬が市財政の負担になっている」などとして議会規模の早期適正化を求める声が上がっています。
私は個人的な意見ですが、全有権者の6割以上の解散賛成の意志が明確になったわけですから、本請求が行われた後の6月定例市議会で、市議会は自主解散を選ぶべきであると考えます。
住民投票を実施するには数千万円の税金がかかるわけで、あえて厳しい財政状況の中で、住民投票を行う必要はないと思います。
議会の自主解散には、特例法により「議会で4分の3以上の議員が出席し、出席議員の5分の4以上の賛成が必要」です。市議会議員は、署名の重みを感じ、常識的な判断を望むものです。
3万人超える署名を提出・常陸太田市議会解散求める市民団体
常陽新聞(JOYO-NET.COM 2006/4/6)
合併後、在任特例を適用した常陸太田市議会の解散請求に向け、署名活動をしていた市民グループ「常陸太田市議会の早期解散を求める会」(田所道造代表)は五日、議会解散請求に賛同する3万899人分の署名を市選挙管理委員会に提出した。
市選管が20日以内に審査を行い、有権者5万618人(昨年十二月月二日現在)の3分の1(1万6873人)以上の署名が有効と認められれば7日間の縦覧、署名簿の返付を経て本請求となる。その後、市議会解散の是非を問う住民投票が行われることになる。住民投票で賛成が半数を占めれば市議会は解散し、60日以内に出直し選挙が実施される。
同市議会は、常陸太田市、金砂郷町、水府村、里美村が2004年12月に合併した際、在任特例を適用し議員数が66人となっている。任期は来年4月30日まで。三月定例市議会で定数を22人から28人に改正した。
解散を求める会は、「市の財政は逼迫(ひっぱく)している。合併の目的である効率的行政運営と財政の健全化を目指すべき」として、2月24日に発足。4月1日まで署名集めを行った。当初は15人のメンバーでスタートしたが、青年会議所有志や医師会、婦人会、市民団体が活動に加わり、必要な署名数を大きく上回る3万人以上の署名を集めた。同会の仲村進事務局長は「市民が市の将来を憂う気持ちが予想外の数となり、感無量。これだけ市民が市政に問題を提起したのだから良識ある議員はこの声を聞いてほしい」と議会の自主解散を求めた。