廃食用油714リットルからBDF580リットルを精製
日立市が取り組んでいた廃食用油をバイオディーゼル燃料(BDF)に精製する実証実験(「廃食用油からのバイオディーゼル精製実験」2007/7/31掲載)の結果がまとまりました。それによると、精製率は81.2%と目標の90%には達しませんでしたが、精製したBDFは、軽油と変わりなく使用できることが分かりました。
今後、回収方法や回収ルートなどを協議し、実用化に向けて検討を重ねることになりました。
日立市ごみ対策推進室によると、実験は7月から9月までの3カ月間で、保育園や学校給食共同調理場など10カ所と市民から提供された廃食用油を精製しました。7、8月に2回、9月に4回の計8回の精製実験で廃食用油714リットルから580リットルのBDFが精製されました。
走行実験は滑川処理場の2トントラック、清掃センターのフォークリフトで使用され、不具合は発見されませんでした。走行の安定性、燃費なども軽油を使用した場合と変わりませんでした。かみね公園での走行を計画している32人乗りのロードトレインには、軽油と混合して使用した結果、天ぷら油のにおいや黒煙もなく、実現の可能性が高まりました。
精製にかかるコストは、回収車両への積み下ろしなどシルバー人材センターへの委託費を除き、一リットル当たり約108円で、コスト面でも軽油に対抗できる見込みです。