4月8日、井手よしひろ県議ら公明党県議団は、県の新しい広報監・三輪貞夫氏、広報ICTディレクターの取出新吾氏、広報広聴課長の堀江英夫氏と、茨城県の広報戦略について意見交換しました。
県広報監は、茨城県のイメージアップ戦略の中核を担う役職。4月1日に着任した三輪氏は、都内の複数のPR会社で20年以上勤務した実績が評価され、公募で選ばれました。宮崎県出身で、伊藤園の「お~いお茶新俳句大賞」やネスレ日本の「キットカット」など、さまざまな企業のPRを手がけてきました。埼玉県新座市に家族を残し、水戸市内に2年の任期中は単身赴任するとのこと。
取出氏は、つくば市に本社を置くインテルジャパンのビジネス開発部に在職。県に研修扱いで出向し、主にネット戦略などを担当します。守谷市在住で地域のネットボランティア活動やブログによる地域紹介など多彩な活動を展開しています。
三輪氏は「茨城に来て、すばらしい桜の風景に驚きました。でも、タクシーの運転手さんが、こうしたすばらしい景色を自慢しようとしないことにも驚きました」と、茨城の第一印象を語りました。「茨城は“PR下手”と言われていますが、茨城のすばらしさ自体に気がついていないのではないか」と指摘しました。その上で、「広報監として、茨城の魅力を引き出して、県民一人ひとりが茨城の広報マンとして情報を発信できるようにしたい」と、抱負を語りました。
井手県議の(三輪氏の故郷である)宮崎県の東国原知事の広報戦略をどのように評価し、茨城県に活かせるものがあるかとの質問には、「知事としての資質には議論の余地があるかもしれませんが、県の広報マンとしては短期間に、結果を出した功績は大きい。宮崎県民にやれば出来るという自信を植え付けました。一方、茨城県はじっくりと時間を掛けてブランド力を付けていく戦略が必要ではないかと考えています」と答えました。
また、八島功男県議は「茨城県は全国唯一県域テレビがない地域ですが、広報戦略上マイナスになっているのではないか?」と質問。「情報を伝える媒体は地方局でも、全国ネットでも差は無いと考えます。伝える価値のあるニュースであれば、どのメディアでも飛んできます」と三輪氏は語りました。
高崎進県議は、「茨城と言えば水戸黄門。また干しイモも有名。こうした茨城ならではのものを全国にアピールできないか。例えば、干し芋は乾燥イモとも地元では言います。乾燥イモ=完走イモとの語呂合わせで、全国のマラソン大会でPRしたらどうでしょうか」と提案。三輪氏は「茨城では当たり前のものが、他の地域では本当に喜ばれたり、驚かれたりします。完走イモはおもしろい発想ですね」と応じました。
民間シンクタンクが調査した47都道府県における「魅力度」ランキングでは再下位に甘んじてきた茨城県ですが、昨年46位と最下位を脱出。三輪広報監は、「こうした一面的なランキングに一喜一憂することなく、茨城の良さを全国に発信していきたい」と力強く語りました。