我が国における、急速な少子高齢化の進展と人口減少に対応するため、国では「まち・ひと・しごと創生法」(地方創生法)を制定しました。各地方公共団体においては、平成27年度内に「地方人口ビジョン」及び「地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略」の策定が求められています。
これを受け、日立市では人口の現状を分析し、将来人口の展望を示す「人口ビジョン」及び、今後5年間に具体的に実施する「総合戦略」の骨子案をまとめて公表しました。
「日立市人口ビジョン」では、2040年の想定人口を15万人とすることにしています。そのために、以下の4点を重点的に実施したいとしています。
- 社人研の推計では、日立市の人口は、2040年に約14.1万人、2060年に約10.1万人に なるとされています。
- 現在の状況が続いた場合、生産年齢人口の減少、高齢化率の増加により、現役世代に対する急激な負担の増加が懸念されいいます。
- 本市の人口減少は、若い女性と子育て世帯の転出超過(社会減)の影響が大きいことから、これらの転出抑制・転入推進に、重点的に取り組む必要がある。
- 基本的な施策の方向性として、アンケート結果などを踏まえ、「安心安全の確保」「産業の活性化」、「公共交通の利便性向上」や「結婚・出産・子育て支援に関わる施策」「高齢者に対する支援」を総合的に実施することとする。
日立市まち・ひと・しごと創生総合戦略の骨子案を提示
この人口ビジョンを実現するための具体的な戦略が「日立市まち・ひと・しごと創生総合戦略~ みんなの笑顔が輝く ひとにやさしいまちづくり ~」の骨子案です。
このブログでは、その中に盛り込まれた新規事業だけ列記してみました。
- 中心市街地の空き店舗等を活用した試験創業などの推進事業
- 6次産業化推進コーディネーターの配置(プロフェッショナル人材の活用)
- 道の駅日立おさかなセンターでのインターンシップ事業
- 産業技術専門学院等を活用した高度技能者養成の推進
- 道の駅日立おさかなセンター活性化事業
- ホテル等改修支援事業
- 日立アルプス活用検討事業
- 海水浴場周辺にぎわい創出検討事業
- 海水浴場環境整備事業
- かみね動物園活性化事業:開園60周年記念新獣舎整備事業、動物園再整備事業
- かみね公園桜更新事業:モデル整備地区桜植栽事業、「日立紅寒桜」拠点整備事業
- プロモーションビデオ等制作事業:タウンガイドブック作成事業
- 新庁舎活用検討事業(大屋根下広場の活用等)
- 全国さくらシンポジウム開催事業
- 産業観光推進事業
- マルチディスプレイ整備事業
- 池の川さくらアリーナ活用事業
- スポーツ・ツーリズム促進事業
- 農水産物流通ネットワーク促進事業(直販施設「鵜喜鵜喜」と「道の駅日立おさかなセンター」を活用した農水産物の流通システム構築)
- リフォームローン金利優遇事業
- お試し居住事業
- 民間施設を活用したIターン、Jターンへの取組(地域貢献型シェアハウスを活用したお試し就業、お試し居住の取組支援)
- 中里・たかはら地区定住促進対策事業(地域おこし協力隊)
- 奨学金制度の拡充事業(Uターン促進)
- 青少年イベント企画部拡充事業
- 産前産後ヘルパー派遣事業
- (仮称)日立市子どもセンター整備
- 未就学児の任意予防接種助成事業(ロタウィルス)
- 予防接種スケジュールのお知らせメール配信事業
- 鳩が丘障害(児)者福祉施設再整備事業
- 地域周産期母子医療センター整備事業
- 女性の活躍推進計画の策定
- 国道6号バイパスの整備促進・JR常磐線の早期全通と複線化の実現による機能強化
- 地域医療体制の整備
- (仮称)県北国際アートフェスティバル事業
- 広域連携広報事業
- 国民体育大会(茨城国体)開催事業
- 立地適正化計画検討事業
- 常陸多賀駅周辺地区整備調査
- 山側団地住み替え検討事業
- コンビニエンスストアでの各種証明書の発行事業
- 誰でも本が借りられる図書館推進事業
- 買い物弱者支援対策事業(移動スーパーの支援)
- 地域医療支援病院機能強化補助事業
- ラピッド方式ドクターカー活用事業
参考:日立市まち・ひと・しごと創生総合戦略~みんなの笑顔が輝く ひとにやさしいまちづくり~(骨子案)
一読して、この程度の新規事業では、日立市の人口減少に歯止めを掛けることは到底出来ないと思います。順次、具体的な提案を発信していきたいと思います。