6月1日、北茨城市の新市立図書館が完成し、開館記念式典が行われました。井手よしひろ県議も、午後から新装なった図書館を視察しました。
この図書館の第一の特徴は、津波からの一時避難場所として設計されていることです。閉館時でも、住民が自分たちで鍵を開けて、館内の階段を上って屋上に待避できる構造になっています。
東日本大震災では、北茨城市は津波に襲われ、市民5人が犠牲になるなど大きな被害を受けたことから、市は津波対策の一環として図書館に一時避難場所を設けました。
一階と屋上にある緊急時入り口は、鍵を覆うプラスチックカバーを破って所定のレバーを回すと、鍵が開く仕組みになっています。住民は館内の階段を通って、地上から約9メートルの高さの屋上に出られます。屋上の広さは約400平方メートルあります。
第二の特長は、本を読みながらコーヒーや軽食を楽しめるカフェを併設したことです。
1階の外に面したガラス張りの明るいスペースには、コーヒーやケーキなどの軽食が楽しめるカフェが設けられ、早速大勢の市民が訪れてコーヒーを手に本や雑誌を読んだり、テーブル席で談笑したりしていました。
北茨城市の新図書館は、鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積2500平方メートル。蔵書数は約15万冊。旧図書館の老朽化に伴い、総事業費17億円をかけて新築しました。
市民の一部には消防署や図書館などいわゆるハコモノの建設が続いたために、こうした公共事業を批判する声もあったようですが、文化教養のための施設であり、また防災上の拠点ともなる図書館です。市長と市議会の英断には敬意を表します。
参考:北茨城市立図書館http://lib.city.kitaibaraki.lg.jp/