救急出動が500万件突破、搬送27人に1人 04年
朝日新聞(asahi.com 2005/9/8)
総務省消防庁は、9月9日の「救急の日」を前に2004年の救急・救助の実態調査(速報値)を発表した。救急車とヘリコプターによる救急出動は503万1464件(前年比4.1%増)に達し、63年に消防法による救急業務が始まって以来、初めて500万件を突破した。搬送人数は474万5872人(同3.7%増)。国民の27人に1人を運んだことになる。
救急出動のうち救急車の出動件数は502万9108件で1日平均1万3741件、約6.3秒に1回出動した。現場に到着するまでの時間は全国平均で6.4分、医療機関に収容されるまでの時間は同30分だった。
搬送理由で最も多かったのが、「急病」(58%)。「交通事故」(15.3%)、「一般負傷」(12.9%)と続いた。搬送者の51.6%は「軽症」で、「重症」は10.1%、「死亡」は1.3%だった。
消防機関が救助活動をするために出動した「救助出動件数」は8万8269件(同9.2%増)で過去最高。新潟県の中越地震などの影響で、自然災害による出動が2001件と前年(244件)の約8倍に増えた。
毎年9月9日の「救急の日:キュー・キューの日」を目途に、全国の救急出動の状況が公表されます。茨城県における実態は、出動件数96,391件(前年度比4.29%増)、搬送人員は93,305人(3.58%増)に達しました。全国平均より出動、搬送人員共に伸び率が高くなっています。茨城県民31.9人に一人が救急車で搬送されて計算になります。
県内の救急車のレスポンスタイムは、到着までの平均時間で6.4分、病院までの到着時間が29.1分となりました。これは、ほぼ全国平均並みです。
救急搬送時の救命率を高めるために、2003年からは医師の指示なしでの「除細動器による除細動」、04年から「気管挿入」が出来るようになりました。04年は、除細動212件(前年150件)、気管挿入が9件(前年まで実績なし)実施されました。