3月8日の参院予算委員会で公明党の渡辺孝男議員が、交通事故によるムチ打ち症の原因の一つとして注目されている脳脊髄液減少症について、研究促進と保険適用を急ぐよう訴えました。
この中で、脳外科医でもある渡辺議員は、外傷により持続的に脳脊髄液が漏れ出し、頭痛やめまいなどを引き起こす同症の概要を説明した上で、「早期に全国調査を行い、実態の把握や原因の解明、治療法を確立するための研究を推進すべき」と強く訴えました。
これに対し川崎二郎厚生労働相は、「厚生労働科学研究推進事業を通じて関係学会と連携し、適切に対応していく」と、脳脊髄液減少症に対して、国会で始めて前向きにとり組む姿勢を示しました。
さらに渡辺氏は、脳脊髄液減少症の患者が多数に上るとの推計を示し、「信頼できる治療法があるならば、速やかに医療保険の適用とすべき」と述べ、有効とされるブラッドパッチ療法(本人の血液を硬膜外に注入する治療法)に対する保険適用を求めました。
これに対し川崎厚労相は、有効性が報告された場合には「適切に検討する」と答えました。
脳脊髄液減少症については、ブラッドパッチ療法での治療効果が報告されている反面、その診断基準や後遺症が問題視されるなど医学会内でも評価が定まっていません。今回の川崎厚労相の答弁は、行政とー歩踏み込んだ画期的なものであると評価します。
脳脊髄液減少症:07年度にも研究費 厚労相が初答弁
毎日新聞(msn news 2006年3月8日)
交通事故などによる難治性のむち打ち症の「真相」として注目されている「脳脊髄(せきずい)液減少症」を巡り、川崎二郎厚生労働相は8日、脳脊髄液減少症の研究費補助に初めて前向きな考えを示した。07年度にも認められる可能性がある。医学界で事故と「髄液漏れ」の因果関係が広く認められるようになれば、自賠責保険や労災の後遺障害の認定基準が見直されることが確実で、今後の被害者救済に大きな弾みとなりそうだ。
◇関係学会申請で
同日の参院予算委員会で渡辺孝男議員(公明)の質問に答えた。川崎厚労相は「既に関係学会が診療実態の調査や、診断基準の策定に向けた検討を始めている」と、学会の動きを前向きに評価した。そのうえで、厚労相は「関係学会が連携して、厚生労働科学研究費補助金事業に応募すれば適切に対応する」と述べ、補助金の申請があれば、認可する姿勢を明確にした。
一方、文部科学省の科学研究費補助金の支給についても、川本三郎副文部科学相が同予算委で「応募などがあれば、やれる角度から検証・審査して適切に対応する」と前向きに検討する考えを示した。06年度分に山形大グループが応募している。
これまで厚労省などは脳脊髄液減少症が医学会に認知されていないことなどを理由に、研究のための補助金支給には慎重な姿勢を取ってきた。
髄液漏れを治療する「ブラッドパッチ療法」が健康保険の対象外となっているほか、多くの患者が詐病を疑われ、損害保険の支払いを拒否されるなど、救済システムから取り残されてきた。しかし、最近になって、交通事故と髄液漏れとの因果関係を認める民事判決や刑事処分が相次ぎ、国に対応を求める声が高まっていた。
私は日立市の患者です!
ブラッドパッチ経験の無い医師で3回しました
先生は、紙を見ながら・・・吐気、頭痛、熱、お腹に激痛その後容態は悪化ひどい耳鳴りで今も治りません。
一年待ちで、篠永教授の診察うけました、待ちながら具合の悪さから何度も死にたいと思いました。
自費の負担も苦痛ですが、きちんとした確立した治療
ができること・・・お願いしたいと思います。
脳脊髄液減少症、保険適用に向けて前向き見解
この記事のその後の動きが知りたいです。
簡単な話ではありませんが、県内の医療機関で検査や治療を行っているところを調査したり、増やすような働きなど、できるところから動いてみてください。
よろしくお願いします。