先日、久しぶりに茨城県立健康プラザの管理者である大田仁史先生(県立医療大学名誉教授)のもとを訪ね、シルバーリハビリ体操指導士の育成の状況や地域リハビリテーションの県内での推進課題などをご教授いただきました。
その際、何気なく大田先生が示されたのが、日本の人口構成図、いわゆる人口ピラミッドです。
常識的に日本の人口ピラミッドは、健全なピラミッド型ではなく、高齢者より若年者の数が少ない、ビア樽型になっていると指摘されています。この人口構成が、年金問題や介護問題などに深刻な影響を与えているといわれています。
しかし、大田先生は、団塊の世代が属する55歳以上の人口構成に注目して、「この年代は見事なピラミッド型。60歳から60歳前半の活力をうまく利用すれば、ここ10年から20年間の介護や福祉の課題を解消できる」と、明るく語っていました。
なるほど、人口ピラミッドも見方を変えれば、新たな発想の源となるのか、とハットさせられました。
県が進めるするシルバーリハビリ体操指導士の要件は原則60歳以上です。たぶん、その理由の一つにこうした考えが含まれているのでしょう。
また一つ大田先生との出会いで貴重な示唆をいただいた思いです。