NY原油:1カ月ぶりの安値水準、91.90ドルで終了
毎日新聞(2008/1/16)
1月15日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、指標となる米国産標準油種(WTI)2月渡しが大幅に反落、ほぼ1カ月ぶりの安値水準となり、前日比2.30ドル安の1バレル=91.90ドルで取引を終えた。
米国景気が後退して、エネルギー消費にブレーキがかかるとの観測から買いが手控えられた。石油輸出国機構(OPEC)が増産に傾きつつあるとの見方も売り材料。一時は1バレル=90ドル台に値下がりした。(ニューヨーク共同)

また、大会終了後には、15日に衆院議員約60人で結成された「ガソリン値下げ隊」も活動を始動。桜木町駅前において街頭演説を行ない、値下げ隊隊長の川内博史衆議院議員のほか、菅直人代表代行、山岡国対委員長らが暫定税率の廃止を訴えました。さらに、ガソリン値下げ隊は17日には府知事選応援を兼ね大阪に入り、ガソリン値下げに向けた活動を行ないました。
しかし、その16日、ニューヨークの原油先物取引市場では、原油先物価格が大幅に反落。2日1バレル100ドルを付けた先物価格が、91.90セントと1割近く下落しました。
そもそも国際的な投機筋のマネーゲームで上昇・下落を繰り返すガソリン価格を、税制の議論と同じ土俵で行おうとする民主党の考え方には呆れてものが言えません。
道路特定税源の問題は表面的な議論ではなく、どのような目的に使うか?炭素税についてそのように考えるか?暫定税率を廃止した場合の財源の確保は?暫定税率が廃止された場合の地方の深刻な影響をどのように緩和するか?など、明確にしなくてはいけない問題が山積みしています。
そもそも、民主党は小沢代表が言う「地方の道路整備財源を確保しながら、 揮発油税の暫定税率を廃止する」ための具体的方策を明示しなくてはいけません。
「ガソリン値下げ隊」の出発式や街頭演説では、登壇者が何度も「ガソリンの値上げを」と間違って気勢を上げていました。余りにも軽薄なパフォーマンスに呆れると共に、具体的な判断材料や提案を国民に提示した建設的な議論が必要だと、声を大に主張したいと思います。
地方の道路整備財源を確保しながら、揮発油税の暫定税率を廃止していくというのは、ある意味で矛盾した政策である。
何かの財源を削って道路財源に充てようということなのだろうが、財源不足の時代にそのようなことをされては困る。