1月18日、公明党の北側一雄幹事長は、国会内で開かれた両院議員総会であいさつし、公明党の主張した自動車損害賠償責任保険(自賠責)の保険料引き下げが、18日午前の政府の自賠責審議会で決定したことを報告しました。
北側幹事長はあいさつの中で、昨年末に首相官邸で開かれた原油高騰・下請中小企業に関する緊急対策閣僚会議において「私は自動車の一般ユーザーに対する負担軽減策を検討しなければならないと訴え、その一環として『強制加入である自賠責保険料の引き下げを検討すべきだ』と主張するとともに、関係省庁との間で折衝を続けてきた」と述べました。
こうした公明党の取り組みを受け、また交通事故が減少傾向にある中、保険金支払いが想定を下回っていることや資産運用が好調であることなどから、金融庁の諮問機関である自賠責審議会が今月11日と18日に開かれ、年度が変わる4月以降、保険料を平均24.1%引き下げることが決まりました。自賠責の保険料引き下げは11年ぶりとなります。
自賠責の保険料は、地域や車種、契約期間などによって違うが、例えば2年契約の保険料でみると、自家用普通自動車(地域は沖縄と離島を除く全国)は、現行の3万1730円が9260円(29.2%)安い2万2470円に引き下げられます。軽自動車は6710円(26.1%)値下げし1万8980円に、原動機付自転車は現行の1万140円が1350円(13.3%)安い8790円に、それぞれ引き下げられます。
また、普通貨物営業用車(地域同じ。最大積載量2トン超)は1年契約の場合、現行の7万2920円が2万3880円(32.7%)安い4万9040円と大幅の値下げとなります。
北側幹事長は、「今後とも、われわれは国民生活という観点から、さまざまな知恵を出して、国民生活の向上・維持に資する政策を実行できるよう、互いに連携を取り、取り組んでいきたい」と、さらに国民負担軽減へ向けた政策実現に取り組んでいく決意を示しました。
(写真は自賠責加入促進のポスター:)
自賠責契約者負担分(2年契約、沖縄・離島を除く)
車種 | 現行 | 改定後 | 引下額 | 引下率 |
自家用乗用自動車 | 30,830円 | 22,470円 | 8,360円 | 27.1% |
自家用小型貨物自動車 | 25,940円 | 19,290円 | 6,650円 | 25.6% |
軽自動車 | 25,000円 | 18,980円 | 6,020円 | 24.1% |
小型二輪自動車 | 20,240円 | 13,400円 | 6,840円 | 33.8% |
原動機付き自転車 | 10,140円 | 8,790円 | 1,350円 | 13.3% |
現行保険料には国の補助が900円含まれており、契約者が負担しているのはこの金額を差し引いたものでした。この引き下げは、今後5年間は続く見通しです。
自賠責保険は人身事故に対する賠償のみが対象で、車やガードレールなど「物」への損害に対する賠償や自分の車やケガについての補償は受けられません。
また、自賠責保険に加入していない車両を運転すると道路交通法に基づき処分を受けます。
