県議選区割り案 5町市区に編入
茨城新聞(2008/12/17)
県議会あす可決 定数65は維持 「1票の格差」2.91倍
市町村の「平成の大合併」に伴う2010年12月予定の次期県議選へ向けた選挙区割りと定数見直しで、自民党県連は16日、条例改正案をまとめた。新たな区割り・定数案は県全体の現行定数65を維持した上で、市郡を基本単位に5町を市区に合区し、7町村を郡区として設定した。選挙区間の議員1人当たりの人口差、いわゆる「一票の格差」は2.91倍。条例改正案は開会中の第4回定例会最終日の18日に公明党、自民県政クラブと共同で議員提案し、可決される見通しだ。
新たな区割り・定数で、合区される町を含むのは▽水戸市区(城里町含む、定数7)▽常総市区(八千代町含む、定数2)▽常陸太田市区(大子町含む、定数2)▽取手市区(利根町含む、定数3)▽稲敷市区(河内町含む、定数1)、郡区は▽東茨城郡南部区(茨城町・大洗町、定数2)▽那珂郡(東海村、定数1)▽稲敷郡北部区(阿見町・美浦村、定数1)▽猿島郡(境町・五霞町、定数1)。そのほかは市単独で選挙区となる。
定数65を維持したのは、本県の場合、人口による法定上限から現行で9人削減されており、「これ以上削減すると、民意が反映されにくくなる」(自民県連)と判断したため。県全体の議員一人当たりの人口(05年国勢調査)は4万5772人で、この半数に達しない人口の町などが合区された。新たな区割りでは、小美玉市区(定数一)が現職県議のいない〝空白区〟となる。
選挙区ごとの議員一人当たりの人口(05年国勢調査)は、最少が東茨城郡南部区の2万7107人、最多は龍ケ崎市区の7万8950人。東茨城郡南部区を基にした一票の格差は龍ケ崎市区で2.91倍、牛久市区2.85倍、稲敷郡北部区2.44倍、鹿嶋市区2.38倍などとなる。
合併特例で従来選挙区のまま行われた06年12月の前回県議選では、議員一人当たりの人口の最少は東茨城郡北部の2万7315人、最多は龍ケ崎市区の7万8950人で、一票の格差は2.89倍だった。
条例改正案に対しては、定数削減を求めた民主党、2倍以内の一票の格差などを求めた共産党が反対にまわると見られるが、自民、公明、自民県政クの賛成多数で可決される見通し。県議の現任期は11年1月7日で、県議選はこれ以前の30日以内に実施される予定。
今回の県議選の区割り、定数見直しは現職優先の小規模なものとなる見込みです。平成の大合併後の市町村区割りと県議選区割りの不正後を調整することが主眼となり、一票の格差は前回の2.89倍から2.91倍に拡大していまいました。
今後の検討課題として、①全体定数の削減、②一票の格差を極力2.5倍以下の抑える(龍ヶ崎市、牛久市の定数増、東茨城郡南部選挙区の定数減)、③人口が逆転した選挙区の定数見直し(日立市とつくば市)などがポイントとなります。
ただし、共産党などが主張する2倍以内の見直しについては、地方自治法の規定を考慮すると全体定数が増える可能性が大きく、現実的ではないと考えます。
山岡 様
ご指摘ありがとうございました。
早速、掲載し直しました。
今後の検討課題の中で人口の逆転した選挙区として日立市とつくば市を挙げているが、添付の表によれば東茨城郡南部区の2人区より有権者数の多い1人区が8区もあるほうが大問題だと思います。
この問題は、東茨城郡南部区を1人区とすれば簡単に解決でき、定数減、格差縮小にもなり世間受けも良くなるのに何故そうしなかったのか残念です。
なお、余計なことかもしれませんが、添付表の有権者合計には東海村の分が不足しています。