国民年金と厚生年金のすべての加入者を対象に、これまで納めた保険料の総額や将来受け取れる年金の見込み額などを知らせる「ねんきん定期便」の発送が、今日(3月3日)から始まりました。「ねんきん定期便」は、国民年金と厚生年金の加入者およそ7000万人を対象に、毎年、誕生日を迎える月に、直接本人のもとに送られます。
定期便には、年金の加入期間のほか、これまで納めた保険料の総額や将来受け取れる年金の見込み額が記されています。これに加えて、国民年金の加入者には、月ごとの保険料の納付状況、厚生年金の加入者には、保険料を算定する基準となる「標準報酬月額」と月ごとの保険料の額も記されています。
定期便は、オレンジ色か水色の封筒で届きますが、オレンジ色の封筒が届いた人は、例えば、仕事が変わっていないのに給与が大幅に減ったことになっているなど、記録に不自然な点があるため注意が必要です。
社会保険庁は、記録に誤りがないか十分確認するよう呼びかけるとともに、専用ダイヤルを設けて問い合わせなどに応じることにしています。
(専用ダイヤル:0570-058-555)
社会保険庁は2009年度から、国民年金・厚生年金の現役加入者を対象に、保険料の納付実績や将来受け取る年金の見込み額を毎年確認できる「ねんきん定期便」の発送を開始します。これは、年金記録の本人確認が定期的にできるよう、公明党が強力に推進して実現したものです。
配達される中身は、▽「定期便」本体▽定期便の見方などの説明用リーフレット▽回答票▽返信用封筒――の4点です。
「定期便」の本体は、(1)これまでの年金加入期間(月数)(2)具体的な年金加入履歴(3)将来見込まれる年金額(または加入実績に応じた年金額)(4)これまで納めた保険料の累計額(5)厚生年金保険の標準報酬月額(保険料計算上の月収水準)などと保険料納付額の月別状況一覧(6)国民年金の全加入期間の保険料の月別納付状況一覧――が印字された4~5枚の書類です。
定期便が届いたら、本体の(1)~(6)の内容について、同封された説明用リーフレットをもとに、記載に漏れや誤りがないか、丁寧にチェックしてください。
特に、(5)の標準報酬月額などの月別状況については、過去の給与明細や給与振り込みの預金通帳などと見比べてチェック。その“水準”に大幅な開きがある場合には、年金記録が改ざんされている可能性があります。
また、(6)の国民年金保険料の納付状況も、領収書や家計簿、記憶などを頼りに確認。少しでも疑問点があれば回答票に記入し、返信用封筒で社会保険業務センターに送り返し、調べてもらいます。
なお、共済年金の記録については、社会保険庁と共済組合等が現在、情報交換しながら記録確認を実施中のため、加入履歴などに反映されていません。
回答票について、昨年までの「ねんきん特別便」で回答していない人や、09年度に58歳になる人、標準報酬月額が改ざんされた可能性のある人には、「青い用紙」の回答票が送られます。「青い用紙」の人は、記録漏れや誤りがない場合でも必ず返送する必要があります。「白い用紙」の回答票の人は、漏れや誤りがない場合は回答する必要はありません。
また、封筒が「オレンジ色」の場合は、記録漏れや改ざんの可能性が高い人にことが多く、特に念入りな確認が必要です。