高速度料金負担が大幅増に、高速利用者への背信行為
4月9日、前原国土交通大臣は、高速道路の新たな料金制度案を発表しました。現行の「休日1000円」を廃止し、上限料金制度を新たに設けるとしています。関係法令を改正した上で、6月中の実施するとしていますが、ほとんどの利用者には実質的に値上げとなる上、割引制度の廃止で浮いた財源を新規の高速道路整備に回すなど、明らかな公約違反の内容であり、大きな議論を呼ぶものと思われます。
上限料金は、軽自動車1000円、普通車2000円、中型・大型車5000円、特大車1万円で、エコカー減税対象車のうち、1リットル当たり20キロ以上の低燃費車は、上限料金を1000円に優遇します。
従来の割引が、ETC(自動料金収受システム)だけが対象であったのに対して、現金払いにも割引を適用します。また、休日のみだけではなく平日も適用します。また、朝夕の通勤割引や深夜割引も廃止されます。
休日の利用者は大幅な負担増となる一方、平日も比較的距離の短い利用者は負担が変わらず、通勤割引などが廃止された影響で結果的に負担増となります。
さらに、ETCのマイレージも廃止するとしていますが、「ETCマイレージサービス利用規約」の第28条には、「五会社は、ETCマイレージサービスを終了する場合、終了日の6ヶ月前までにマイレージ登録者に通知します」と明記されており、前原大臣の6月実施の発言とどのように整合性を取るのか、大きな疑問が残ります。
大型車や営業用車両にも割引が適用され、経済が活性化するような発言を前原大臣は行っていますが、運賃自体が荷主より引き下げられてしまえば、業者への効果はあまりないのではないでしょうか?
今回の新たな料金制度は、政策の目的が全く不明確な料金政策であると結論づけざるを得ません。
参考:高速道路の再検証結果と新たな料金割引について
4月10日午前10時現在で、ツイッター上に寄せられた、新たな高速料金体系への意見の一部をご紹介します。
@lion_sapporo
高速道路値上げ。自民党がやった上限1000円がなくなるのはしょうが無いとしても、猪瀬直樹らが公団を民営化して始めた朝夕通勤割引までなくなるのは何故だ?民主党は嘘つきだ。
@cyan814
民主党を信じたらこんなになりましたね(^^)6月から実施される高速道路の新しい上限料金制度が9日発表され、乗用車の「土日・祝日上限1000円」が「毎日上限2000円」に変わることになった。
@vegideli
朝日新聞を読んでがっかり民衆党「高速料 負担いびつ」スノボへ行く時の休日千円がパー、ETCの主な割引パー。ETCを反対の人はいると思いますが、ETC利用者の自分は車を利用しない以外最高の渋滞緩和と人件費削減。無料化公約と言いながら普通車上限2千円ETC割引廃止。マニフェスト詐欺!
@itoukazuo
高速道「料金無料化はウソ」上限料金を設定。割引廃止は実質値上げで、公約とは逆方向。野党時代から高速料金無料化は(政権公約)?無料化で流通コストや家庭のコスト削減し、経済効果を出すと強調していた民主党!政策が場当たり的で迷走.逆走している。これでは詐欺集団だ。