3月に開港した「茨城空港」の就航対策のため、橋本昌県知事は6月5日と6日の両日、中国上海を訪れ、「春秋航空」の経営トップと合意に向けた交渉を行っています。
3日より6月定例県議会定例会が開会されていますが、春秋航空側の招きにより、議会が休みの土日を利用して訪中しています。県空港対策課によると、春秋航空本社で同社のトップである王正華会長と会談することになっています。
交渉は、夏休みに入る7月21日から10月末までの上海万博の開催期間中、週2~3便のプログラム・チャーター便の就航させるという案をもとに行われる見込みです。
空港を利用するための春秋航空側の利用料の詳細や、中国国内からの利用客を増やす方策などについて、具体的な話し合いが行われる見込みです。
茨城空港は航空自衛隊百里基地との共用空港のため。安全保障上、中国機の乗り入れには曜日や時間帯の制限が課せられえいます。茨城県は、防衛省との話し合いにも積極的にかかわり、中国初の格安航空会社の就航を促す方針です。
春秋航空について、世界のLCCの現状に詳しい方は「中国のLCCの開拓者であり、立ち席導入などで話題にもなりました。印象としてはヨーロッパのLCC開拓企業ライアンエアと同じです。さほど楽しいイメージの企業ではなく、『(安さに徹底的にこだわった)安いだけで良い』という印象を持ちます。難点は英語がさほど使えないことかなと思います」と説明してくれました。
明日には、就航交渉の結果をお伝えすることができると思います。ご期待ください。
茨城空港-上海便の就航「7月21日から」
朝日新聞(2010年6月5日)
茨城空港へ乗り入れを検討している中国・上海の格安航空会社「春秋航空」が7月21日から、上海と茨城空港の間に週2、3往復の就航を希望していることが、春秋航空への取材で4日分かった。
同航空に対して就航決定を促すため、橋本昌知事は5日から6日にかけて訪中し、春秋航空会長との間で交渉に入る予定。同航空の広報担当者によると、双方が6日、就航について覚書を交わす見通しだ。
国土交通省は、春秋航空から就航計画が提出されれば、航空自衛隊百里基地と共用している茨城空港への中国機の乗り入れについて、防衛省との間で協議する見通し。他の共用空港では中国機乗り入れに曜日や時間帯の制限があり、日本政府内の協議結果によっては、春秋航空の計画が変更される可能性もある。
春秋航空は2004年設立。「中国初の格安航空会社」をうたい、エアバスA320型機(180人乗り)を17機所有、中国国内の40路線に就航させている。茨城空港に就航すれば、初の国際路線となる。