10月5日、水戸市議会常任委員会で、旧茨城県住宅供給公社が開発を行ってきた水戸ニュータウンの未造成地区に、広さ89ha、出力3万2千kWと県内最大の大規模太陽光発電施設(メガソーラー)が建設されることが報告されました。
再生可能エネルギーコンサルティング会社「くにうみアセットマネジメント」が特定目的会社を作り、開発に取り組みます。投資額は100億円近くに達するとみられ、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用し、東京電力に全量売電する計画です。2013年春に着工し、2014年春の稼働を目指します。
「くにうみアセットマネジメント」は、「再生可能エネルギーを広め、理想の地域作りを進める」ことを社是として今年2月に設立された、山崎養世氏が代表取締役を務める会社です。山崎養世氏といえば、民主党の台頭期に、そのブレーンとして活躍。「高速道路無料化」、「郵政資金の中小企業への活用」などの民主党マニフェストを提唱した人物として有名です。最近では、岡山県瀬戸内市に、面積500haは巨大メガソーラー計画の委託事業者に、日本IBM、NTT西日本、ゴールドマン・サックス証券など6社と共同で選ばれ話題となりました。瀬戸内市の事業計画は、総事業費が656億~861億円に上り、総出力は25万キロワットと世界最大級の規模になります。そして、その最大の特徴は、「日本初のメガソーラー証券化」です。事業費を証券として小分けし、広く市民の販売し、その利益を還元しようとする考え方です。
水戸ニュータウン・メガソーラーの資金をどのように調達するか、現在はまだ不明ですが、今後の展開が注目されます。
メガソーラーが立地する水戸ニュータウンは、県住宅供給公社が造成を進めてきました。しかし、県住宅供給公社は2010年に経営破綻し、総面積約135haのうち約95haが造成も行われず売れ残っていました。このうち約89haを「くにうみアセットマネジメント」が、8月末に精算人を通じて、土地売買契約を済ませました。89haの内、平坦部の約50haに約19万枚の太陽光パネルを敷き詰める計画です。
10月9日、井手よしひろ県議は、メガソーラー建設予定地を現地調査。付近の住民に聴き取り調査を行ったところ、「9月に開催された住民説明会に参加した。電磁波の被害は無いのかなどの質問はでたが、概ね好意的な雰囲気だった。現状、雑草が生い茂ったり、一部不法投棄がみられる現状から考えると、メガソーラー建設はありがたいこと」と、語ってくださいました。
参考:くにうみアセットマネジメントのHP