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ひたみち日記

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ライフリンク清水康之氏を向けえて”自殺対策講演会”

管理者 2018年2月16日

清水康之
 2月15日、井手よしひろ県議ら茨城県議会公明党議員会地域創生プロジェクトでは、NPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表清水康之氏を迎えて「自殺対策講演会」を開催しました。「誰も自殺に追い込まれることのない”生き心地の良い茨城”を目指して/地域のつながりが命を守る」とのテーマでの清水氏の講演は、今までの自殺対策のイメージを一新する内容でした。
 清水氏はNPO法人を立ち上げる前、NHKのディレクターとして自殺問題をテーマにした番組を何本も制作していました。ある日「自殺って言えない」という冊子を自死遺児自身が無料配布していることを知りました。その中の中学生の時にお父さんを亡くした男の子のエピソードが頭から離れませんでした。
 男の子が湯船に浸かっているとき、突然お父さんがお風呂に入ってきたそうです。そのとき彼は恥ずかしくなって、反抗期でもあり、そそくさとお風呂を上がりました。その翌日、お父さんは自殺で亡くなってしまいました。
 お父さんがお風呂に入ってきたときに「最近仕事どう?」「背中流そうか?」と伝えていたらお父さんは死ななかったんじゃないか。お父さんは最後の思い出作りのつもりでお風呂に入ってきたのに、自分はすぐ出てしまって、なんてことをしたんだろうと。彼は自分自身を責め続けたそうです。
 取材を続ける中で、親が自殺したことを友達にも言えない、親のことを聞かれるのが怖いから友達を作らないようにしているという、自殺遺児とも出会いました。
 彼らの姿を目の当たりにした私はもうひたすらショックでした。その子には何の罪もないわけです。むしろ親を失くすという非常につらい経験をしているのに、ここまで精神的に追い詰められてしまうのかと。この経験をきっかけに自殺問題を解決したいと思い、ライフリンクを立ち上げるに至りました。
 2004年、NHKを辞めて団体を立ち上げ、誰一人として自殺に追い込まれることのない社会をめざして活動を始めました。当時、自殺は「個人の選択」「個人的な問題」ということで、全く対策が取られていませんでした。


1000人実態調査から見えてきた「自殺の危機経路」
 自殺で亡くなった1000人について、遺族や研究者の方たちと一緒に調査・分析したところ、ある一定の自殺に至るパターンが判明しました。ライフリンクではこれを「自殺の危機経路」と呼んでいます。失業や多重債務など、問題が連鎖する中で自殺に追い込まれていく姿が明らかになってきました。
 1998年に年間3万人を超えた自殺者数は、2006年にできた自殺対策基本法に基づいて全国に対策が広がっていく中で、2017年の速報値では2万1140人にまで減少しました。
 20代の自殺や高齢者の自殺、被雇用者の自殺が多い地域など、自殺には地域によって特性があります。
 例えば、20代の自殺が多い地域や高齢者の自殺が多い地域、あるいは、被雇用者の自殺が多い地域、学生の自殺が多い地域など、それぞれの地域特性が浮き彫りになったのです。いま必要なのは、それぞれの地域の実状に即した自殺対策を後押しすることです。

自殺対策セミナー
 足立区では2006年に年間で161人が自殺で亡くなり、東京23区ワースト1となりました。そこでライフリンクと手を組み、2008年から区民と接することの多い窓口職員や民生委員、区内の様々な機関との連携を核とした取り組みを始めました。
 その取り組みの柱の一つに、ゲートキーパー研修の導入があります。現在、区役所職員約3500人、関係機関や民生委員、区民500人の計4000人が研修を受講し、連携のための共通認識を深めています。
 ゲートキーパーは相談者の隠れた悩みに気づいたときに、彼らの了解を得て、区の生活支援の部署や保健総合センター、ハローワーク、病院、法律相談機関など適切な関係機関につなぐ役割を持っています。
 研修は初級、中級、上級の3段階で行います。初級では自殺への偏見をなくし自殺のサインに気づく研修を、中級では相談窓口等につなげる研修、上級では関係機関と連携していのちを守ることができるようになる研修を行っています。
 さらに、足立区では失業者や労働者、高齢者などのハイリスク群に対して、ワンストップ型の総合相談会を開催しています。この相談会を失業者が通う可能性が高いハローワークの近くで開催します。ハローワーク、福祉事務所、法律家、保健師などそれぞれブースを出して、一人ひとりの相談に応えられるような体制を整えました。
 こうした取り組みの結果、自殺に追い込まれる人を減らすことができました。足立区が自殺対策の主なターゲットと捉えた30~50台の男性は他地域に比べても2割以上減っています。

 ライフリンクでは、全市区町村のデータを都道府県別に集計し、ホームページで公開しています。自殺対策は、地位ごとの傾向を客観的に把握して、的確な対策を打たなければなりません。
 3時間にわたった清水氏のこの日の講演会の結論は、以下の3点に集約されます。

  1. 自殺対策は、地域づくりの絶好の切り口になる
  2. 自殺に対応できる地域のネットワーク/力は、他のあらゆる問題にも対応できる
  3. 関係者の力を結集させることができるか否かで地域住民の命を守れるか否かが決まる

NPO法人自殺対策支援センターライフリンクのHP:http://www.lifelink.or.jp/hp/top.html

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井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
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master@y-ide.com

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