日立市の東滑川海浜緑地公園は、温泉施設と高台から太平洋を一望できる景観が魅力の遊歩道が整備され、健康増進をテーマとした運動器具なども配置された特徴ある公園です。国道6号日立バイパスの北端部にあり、北側に向かう市道の海側に位置しています。海浜緑地は広さは約3万平方メートル。日立市が遊歩道と海辺の広場、体力作り遊具がある「海の健康広場」などを整備し、2007年に開放されました。遊歩道は北側の太田尻海岸の砂浜につながり、緑地内には神秘的な輝きを放つヒカリモが生育する洞窟が点在します。
市道を挟んだ市公設地方卸売市場跡では、日立ライフが整備する大型商業施設計画が進められており、これに合わせ店舗の屋上庭園などと東滑川海浜緑地内の遊歩道を歩道橋で連結し、のんびり散策できる海浜ゾーンとする構想が進んでいます。
グミ島が見える「海辺の広場」南西側の斜面に芝生を張り、大型アスレチック遊具を設置するとともに、「インスタ映え」を意識したフレーム板も設ける計画です。芝生の養生期間を経て、来年7月上旬に開放予定です。
今年度(2018年度)整備する芝生公園は面積約3000方メートル。中央部に大型アスレチック遊具を設置するほか、芝滑りが楽しめるコーナーや、展望台、ベンチなどを設けます。未整備だったトイレや3カ所の公園灯も設置します。整備費は1億円。日立市は今年度、隣接する市道拡幅工事も着手します。駐車場は現在、遊歩道入口脇の8台分にとどまるが、緑地再整備と市道拡幅に合わせ、すぐ隣にある市有地の駐車場も活用する考えで、計約40台分を確保します。
来年秋の茨城国体で同市ではバスケットボールや卓球などが実施されることから、全国から訪れる選手団などに「日立の海」を眺めながら、日立も魅力を感じてもらうことも目的の一つです。
変化に富んだ地形はロケ地としても人気で、日立市シティプロモーション推進室によると、グミ島近くの海岸や太田尻海岸では、映画やミュージックビデオの撮影が行われています。先の映画「ある町の高い煙突」の撮影でも、大田尻海岸でクライマックスシーンの撮影が行われました。
井手よしひろ県議は、昨年、この計画が具体化されるに伴い、ヒカリモの生息環境を守るため、地元ボランティアと連携して環境調査などを実施させました。