草間市長は“計画の白紙撤回”を主張
1月4日、環境省の井上信治副大臣は、放射性物質を含む焼却灰などを埋め立てる最終処分場の候補地となっている、茨城県高萩市と栃木県矢板市を就任後初めて訪問し、それぞれの市長から候補地の白紙撤回を求められたのに対し、選定の過程を検証するなどしたうえで、今後の対応を検討する考えを示しました。
放射性セシウムの濃度が、1キログラムあたり8000ベクレルを超える焼却灰などを埋め立てる最終処分場の候補地として、環境省は去年9月、茨城県では高萩市を、栃木県では矢板市をそれぞれ提示しました。
これに対し、地元から計画に反対する声が相次ぐ中、環境省の井上副大臣と秋野政務官が、仕事始めの4日、初めてそれぞれの市長、県知事と会談しました。
高萩市では、草間市長が候補地の白紙撤回を強く求めたのに対し、井上副大臣は前の政権時に高萩市が選定された過程などを検証するとともに、近く、現地を視察したうえで今後の対応を検討する考えを示しました。草間市長は「我々の要望は白紙撤回だ。まずは政府の方針を立てていただきたい」と述べて、あくまで白紙撤回を求めました。
また、県庁で橋本知事とも会談。民主党政権での予定地選定の経過や、地元住民、市町村などへの伝達のあり方が問題がなかったかどうかなど、今後検証をしたいと語りました。
井上副大臣は会談後、NHKなどのマスコミ取材に対して、「話しを聞いて深刻な課題だと身にしみた。今回のプロセスがどうだったのかあらゆることを検証したい。検証もしていない段階で白紙撤回について答えるのは無責任だ」と話していました。
(写真は指定破棄物最終処分場の計画予定地を視察する井手よしひろ県議ら公明党議員団)