5月26日、井手よしひろ県議ら県議会総務企画委員会は、ひたちなか市の日立オートモティブシステムズ(株)を調査しました。
今年2月、日立オートモティブシステムズとクラリオンは、自動車の自動走行システムの公道実験を、常陸那珂有料道路で行いました。日立オートモティブシステムズとしては初の公道実験で、運転手が操作しなくても高速道路を一定の速度や車間距離で走行する、車線変更をするなどの自動運転を実験しました。
茨城県の「いばらき近未来技術実証推進事業(ロボット実証試験)」の一環として、茨城県の支援のもとに実施されました。
総務企画委員会の一行は、実証試験に使用された試験車両(スバルの「インプレッサG4」)を視察。試験車両にはセンサーとして「小型ステレオカメラ」、4つの単眼カメラで構成する「サラウンドアイカメラ」、ミリ波レーダーの「24GHzレーダー」、合流線等の路面情報や標識等の路上立体物などの情報を収録した「MPU(高精度地図)」を搭載。それらのセンサー情報は「セントラルゲートウェイ」を通じて「自動運転ECU」「IVIシステム」を介して「エンジン」「ステアリング」「ブレーキ」などを制御します。各センサーは、小型ステレオカメラでフロントガラスに設置されて前方を両眼で捕らえ、4つの単眼カメラはフロントグリルとトランク、左右のドアミラーに設置されて車両の前後左右を確認します。バンパー内に設置された4つのミリ波レーダーは車両の左右の前側方と後側方の車両接近など感知します。これらセンサー情報を組み合わせて、実験車両の360度すべての方向を切れ目なく検知できるシステムとなっています。
公道試験に使ったのは自動化レベル2の自動運転車。ドライバーが常に周囲を監視する状態で、車線の維持や先行車両への追従、車線変更を自動で行いました。車両に設置した「オートモード」のスイッチを押すと自動運転に切り替わります。ドライバーが方向指示器を操作するとセンサーが周囲を監視しながら自動で車線変更します。 常陸那珂有料道路は、北関東自動車道のひたちなかインターチェンジとひたちなか海浜公園インターチェンジを結ぶ2.9kmの自動車専用道路です。1年を通じた通行量は1日平均3000~3500台で、冬季は特に通行量が少なくなり、日立オートモティブシステムズの工場からも至近距離にあります。
今回の視察では、残念ながら実証実験で使われた「インプレッサG4」への試乗は出来ませんでしたが、他のスバル車や日産車で自動ブレーキや自動駐車を体験しました。
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