2月27日、「日立地区常磐自動車道社会実験推進協議会」の第3回会合が開催され、昨年11月から1ヶ月間実施された社会実験の結果が報告されました。
それによると、日立北IC~日立南太田IC間の一般道の断面交通量は平日で91100台から87300台へ約4%減少しました。対象区間外の一般道の交通量は北部で55500台から56600台に、南部で90700台から92700台にそれぞれ2%増加しました。
実験対象区間の常磐道の交通量は25200台から27000台へ約7%増加しました。実験対象外の常磐道は北部で17200台から15800台に約8%減少し、南部では22000台から21600台へ約2%減少しました。
一方、常磐道の交通量では、日立北IS~日立南太田IC間で一日2645台が5027台へと1.9倍に増加するなど、1.8~2.0倍の交通量となりました。
●経済効果は一日1500万円
日立市街地では、一般道の交通量が減少したため、平日朝の主要時間が北部から中心部に向かう場合最大4分間短縮され、南部から中心部に向かう場合最大9分間短縮されました。
地域住民のアンケート調査結果では、朝の通勤時間が平均39分から35分に4分間短縮されました。
路線バスの運行状況では、朝7時台の所要時間が13%短縮されました。特に、日立駅~大みか駅間は13分から18分短縮されました。
こうした渋滞緩和効果を経済効果として試算してみると、平日一日あたり1500万円の経済効果があったと試算されました。
このような結果が得られたため、協議会では、今後の取り組みとして、来年度以降実験を実施する場合は以下の点を考慮する必要があるとしました。
①割引対象区間の拡大 | 高萩IC、北茨城ICも実験区間に追加する。 |
②割引率の変更 | 割引率による高速道路への転換量、高速通行量の減収分の把握を目的に、割引率を変更して実施する。 |
③実施期間の延長 | 定常的な交通分担率を見極め商業活動への影響を把握するために、実験期間を延長する。(3ヶ月から6ヶ月を想定) |
④対象車種や対象時間帯の絞り込み | 対象車種や時間帯を絞り込んだ際の、高速道路への転換率を把握する。(例えば朝夕の時間帯に普通車、軽自動車のみ割引を実施する) |