Skip to content
ひたみち日記

ひたみち日記

井手よしひろが茨城県日立市からローカルな情報を発信中

Primary Menu
  •  ホーム
  • ご挨拶
  • プロフィール
  • 投稿一覧
  • facebook
  • X.com
  • youtube
  • 地創研
  • ご感想・ご意見
動画配信
  • 平和・軍縮
  • 憲法・安全保障

石破総理が「戦後80年に寄せて」の所感公表

管理者 2025年10月10日
251010ishiba

石破総理大臣は、10月10日「戦後80年に寄せて」の所感を公表しました。戦後日本の歩みを冷静に振り返り、未来へ向けた節度あるメッセージとして高く評価できる内容です。

感情的なレトリックを排し、政治・軍事・議会・メディアそれぞれの責任を体系的に整理した文章構成は、極めて常識的で、現代の民主主義国家にふさわしい落ち着きと理性を感じさせます。

この所感では、戦前の日本がいかにして「政治と軍事の統合を失い、統帥権の独立の名のもとに軍部が独走したか」を制度的な観点から丁寧に分析しています。そして、文民統制(シビリアン・コントロール)の確立を戦後の大きな成果としながらも、「制度が整っていても運用を誤れば意味をなさない」と警鐘を鳴らし、政治家の見識と責任を強く求めました。無責任なポピュリズムに屈しない「矜持」を求めるくだりには、近年の政治風潮への明確な懸念がにじみます。

特に印象的なのは、戦争を回避できなかった理由を「制度」「政治」「議会」「メディア」「情報」の各側面から構造的に検証している点です。これまでの戦後談話が「反省」や「謝罪」に重きを置いてきたのに対し、石破所感は「なぜ誤りを防げなかったのか」という原因分析に踏み込み、民主主義の脆さを直視しています。政治的中立性を保ちながら、冷静なリアリズムと歴史への謙虚さを貫いた姿勢は、社会を安心させる落ち着いたリーダー像を映し出しています。

同時に、この所感は「歴史をねじ曲げる風潮」への明確な警鐘でもあります。近年、戦争体験を直接語れる世代が減る中で、SNSなどを通じて偏った歴史観や極端な国粋主義的言説が広がる傾向があります。石破総理が「過去を直視する勇気と誠実さ、寛容さを持ったリベラリズムこそ民主主義の礎」と語った部分は、まさにこうした時代に向けたメッセージといえるでしょう。

戦争を知らない世代が大多数となった今、記憶の風化は避けがたい現実です。しかし、記憶の消失が歴史の軽視に転じれば、再び「精神主義」や「排外的ナショナリズム」が台頭し、民主主義は容易に揺らぐことを、石破所感は厳粛に訴えています。

つまりこの所感は、過去を責めるためのものではなく、「教訓を未来にどう生かすか」を問う姿勢に満ちています。自衛と抑止を現実的に認めつつも、政治・軍事・メディア・国民がそれぞれに責任を持ち、誤りを繰り返さないための知恵と勇気を共有すること――それが戦後80年の節目に掲げる、最も常識的で健全な道筋であるといえるでしょう。

石破総理の所感は、戦争の記憶を「語り継ぐ」時代から「考え継ぐ」時代への転換を促す一文です。私たちは今、この冷静な警鐘に耳を傾け、戦争を知らない世代として、平和の意味を自らの手で再構築していく責任を改めて自覚すべき時を迎えています。

石破総理の「戦後80年に寄せて」所感<全文PDF>

https://www.kantei.go.jp/jp/content/20251010shokan.pdf

印刷する 🖨
閲覧数 160

Continue Reading

Previous: 茨城県地域防災計画に「防災士」「防災士会」を明確に位置づけを
Next: 公明党が自民党との連立政権に“区切り”

Related Stories

251206image_title2
  • 憲法・安全保障
  • 政治とカネ

身を切るべきは「議席」ではなく「企業献金」だ──暴走する定数削減論への反論

管理者 2025年12月6日
251126touron
  • 公明党関連
  • 国政情報
  • 平和・軍縮
  • 憲法・安全保障
  • 私の主張・政策・論文
  • 高市自民党

高市首相は、非核三原則の重みを忘れていないか?

管理者 2025年11月27日
251125heiwa
  • 公明党関連
  • 国政情報
  • 平和・軍縮
  • 憲法・安全保障
  • 高市自民党

「現段階では」の重み――非核三原則を揺るがせないために/公明党の質問主意書への回答

管理者 2025年11月25日



井手よしひろです。 茨城県の県政情報、 地元のローカルな話題を 発信しています。 6期24年にわたり 茨城県議会議員を務めました。
一般社団法人地方創生戦略研究所
https://y-ide.com
master@y-ide.com

2025年12月
月 火 水 木 金 土 日
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
« 11月    

最近の投稿

  • 身を切るべきは「議席」ではなく「企業献金」だ──暴走する定数削減論への反論
  • 「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その4>
  • 「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その3>
  • 「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その2>
  • 「そんなこと」なんて言わせない。私たちが政治を「規正」する当事者になるために<その1>

アーカイブ

カテゴリー

  • 【CHALLENGE IBARAKI】#78 霞ヶ浦暁のしらうお!!
    2025年12月6日
  • TVアニメ『終末ツーリング』の舞台を紹介します(第8話霞ヶ浦・モビリティリゾートもてぎ編)
    2025年12月1日
  • TVアニメ『終末ツーリング』の舞台を紹介します(第7話つくば編)
    2025年12月1日
  • 知事定例記者会見(令和7年11月21日)
    2025年11月21日
  • いばらきパートナーシップ宣誓制度を実施しています
    2025年11月21日
  • 古川徳島県議を除名
  • 中道改革検討委を設置
  • “自維の衆院定数削減法案” 乱暴、民主主義の否定
  • 政治とカネ 疑念払拭を
  • 組み替え動議も視野に
このホームページ(Blog)へのリンクは自由に行ってください。
文章の引用等も自由です。
ただし、リンクや引用等によって生じた不利益に対して、管理者はその責任を負いかねますので、ご容赦ください。
Copyright © All rights reserved. | MoreNews by AF themes.