厚生労働省は7月16日、328人の社会保険庁職員が仕事以外で年金加入者の個人情報を閲覧していたことを認め、監督責任のある者も含めて、約500人を厳重注意などの処分にすると発表しました。
年金の個人情報をめぐっては、年金のCMに出演した女優の江角マキコさんや小泉首相、福田康夫前官房長官らの未納・未加入を週刊誌などで報道されたことで、社保庁から年金の個人情報が漏洩したのでは、との疑惑が浮上していました。
厚労省が社保庁職員の閲覧履歴を調べて聞き取り調査した結果、東京にある社会保険業務センターや各地の社会保険事務所などの職員328人が「興味本位で見た」など専用端末で閲覧したことを認めたということです。
しかし、閲覧した事実を確認したものの、その情報を漏洩した事実は確認されていないため、閲覧だけでは国家公務員法や個人情報保護法などで罰することは出来ません。職員の処分は内規に基づくもので、「職務上、不適切な行為の責任を問い、反省を求める」のが目的としています。
社保庁をめぐっては、7月6日、坂口厚生労働大臣より、「社会保険庁改革について」の具体的な方向が示され、長官に民間から村瀬清司氏(損保ジャパン副社長)が迎えられるなど、具体的な改革が始まりました。
今後その動向を注視していきたいと思います。
<リンク>社会保険庁のHP
<リンク>「江角年金問題は内部告発!?」