政府の細田官房長官は10月8日の定例記者会見で、大リーグのイチロー選手が、国民栄誉賞授賞の打診を辞退したことを明らかにしました。
イチローは、代理人を通してコメントを寄せ、「国民栄誉賞は日本国民として最高の賞と考えており、大変光栄である。ただ、自分としてはまだまだこれからやらなければならないことがあり、プレーを続けている間はもらう立場ではないと思う」と国民栄誉賞を辞退する理由を述べました。
また、「野球生活を終わり、本当にやりきったという時にもしいただけるのであれば、大変ありがたい」と、引退後に受ける可能性を示しました。
さらに、『国家から表彰を受けると(野球に対する)モチベーションが低下するのではと懸念している』
とし、現役の選手活動を何よりも優先する姿勢を示しました。
2001年にも、イチロー選手は「まだ若い」との理由で、授賞の打診を断った前例があります。 (ここまでの記載は朝日新聞、読売新聞の記事を参考にしました)
このニュースを耳にした時、イチローの野球に対す真摯な姿勢に改めて感動しました。話は全く次元が違いますが、国会議員の25年表彰を坂口力前厚生労働大臣が辞退したとの小さなニュースを思い出しました。坂口議員は「国会議員は選挙で当選すること自体が最高の名誉」とその辞退理由を説明しました。
スポーツにせよ、政治にしろ、一つの道に精励する人の行き方を考えさせられました。
追記:小泉純一郎首相も、1997年に勤続25年表彰を辞退したことは余り知られていないようです。