偽造キャッシュカード犯罪対策で、常陽銀行(本店水戸市、渋谷勲頭取)は3月8日、ICキャッシュカードや生体認証システムを来年3月までに導入することを表明しました。
偽造カード犯罪が増加していることを背景に、犯罪の抑止、拡大防止、信頼性の確保による顧客の囲い込みなどを目的に、積極的な防止策をとることを計画しています。
具体的な認証方式などは、他行とのネットワークの関係もあり、今後、具体的に検討します。ただし、系列の東京三菱銀行が、手のひら静脈認証方式を採用しており、常陽銀行も互換性のあるシステムになると予想されます。
ICカードは従来のカードに比べ、カード情報を読み取るスキミング対策に効果があり、来年3月までに発行を予定しています。希望者から順次、切り替えを進めます。
常陽銀行は4月から、ATMでの一日当たりの引き出し限度額を個別設定できるサービスを開始するほか、6月からはATMで暗証番号を変更する際に、生年月日や電話番号などの数字を自動的に排除する機能を追加します。
また、井手よしひろ県議が直接、常陽銀行の担当者に問い合わせした結果、スキミング等による被害者への補償については、預金者に責任がないと判断される場合、被害額を補償する姿勢を明確にしました。被害者が無過失であることを立証することも求めないとのことです。
県内の金融機関では偽造カードや振り込め詐欺の被害防止対策として、ATMの一日当たりの引き出し限度額を下げる動きが広がっており、常陽銀行では、3月28日から一日当たりの振り込みと引き出し額の合計利用額を500万円から200万円に引き下げます。
参考:「キャッシュカード不正引き出し被害者が署名運動」
参考:常陽銀行のホームページ
参考:偽造キャッシュカード対策に関する申し合わせ(全国銀行協会:2005/1/25)